花や薬草など植物を緻密に描いて記録する植物画、ボタニカル・アート。18世紀来のイギリス王室ゆかりの庭園で世界有数の植物や菌類の研究機関でもある英国キュー王立植物園は、数世紀にわたって世界中で植物を採集し、その情報をボタニカル・アートとして記録・蓄積してきた。
その英国キュー王立植物園の協力のもと開催される「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」は、ボタニカル・アートの中でも特に野菜や果物、茶、コーヒー、ハーブ、スパイスといった“おいしい”植物を扱った作品をフィーチャー。さらに、ティー・セットやカトラリー、家具、18世紀頃の古いレシピやヴィクトリア朝の主婦のバイブル『ビートン夫人の家政読本』(1861年刊)などの資料とともに、18~19世紀に貿易大国として世界に君臨したイギリスの歴史や食文化、生活様式など、イギリスの歴史や食文化を植物にまつわる様々な“ものがたり”をひもとく。
科学と芸術の融合であり、目のご馳走でもある「おいしいボタニカル・アート」の豊かな世界、ぜひこの機会に楽しみたい。
英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり
会期/〜4月14日(日)
会場/茨城県近代美術館 茨城県水戸市千波町東久保666-1
休館日/3月18日(月)、3月25日(月)、4月1日(月)、4月8日(月)
・水戸の梅まつり期間中(~3月17日)は無休
観覧料/一般1,210円、満70歳以上600円、高大生1,000円、小中生490円
・春休み期間を除く土曜は高校生以下無料
・3月16日(土)は満70歳以上は無料
Tel./029-243-5111
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
Text: Aya Hasegawa
