1. 『影なき男』(1934)
ほのかにクリスマスムードを感じさせる作品が好きなら、この殺人ミステリー映画がおすすめ。ウィリアム・パウエルとマーナ・ロイ主演で、サンフランシスコからニューヨークへ休暇旅行に出かける夫婦を描く。引退して酒浸りの刑事ニックは、殺人事件が起きると再び現場に呼び出される。犯人が明らかになるのは華やかなディナーパーティー、ノラの衣装にも注目だ。
2. 『クリスマス・キャロル』(1938)
クリスマスの本当の意味を知ることができる一作。1843年にチャールズ・ディケンズが発表した小説を映画化した本作は、気難しい性格のエベニーザ・スクルージがクリスマスを取り戻すまでのゆっくりとした旅を描いている。
3. 『想い出のクリスマス』(1940)
万引きで逮捕されたバーバラ・スタンウィック。クリスマスを刑務所で過ごすのを哀れに思ったフレッド・マクマレイ演じるニューヨーク地方検事は、代わりに保釈金を支払い彼女を連れて一緒に帰省することに。二人の行く末は?
4. 『街角 桃色の店』(1940)
ジミー・スチュワートとマーガレット・サラヴァンが共演する、魅力的なラブストーリー。1998年公開の映画『ユー・ ガット・メール』の原作にもなっている。ある男女が見ず知らずの文通相手に夢中になっていく、物語封筒の向こう側にいるのは一体……。
5. 『スイング・ホテル』(1942)
ビング・クロスビー、フレッド・アステア、マージョリー・レイノルズが出演、ストーリーは激しい三角関係を中心に展開。アーヴィング・バーリンによる音楽とともに、ホリデームードを盛り上げる。本作のために名曲「ホワイト・クリスマス」が作曲された。
6. 『若草の頃』(1944)
クリスマスの定番ソング「Have Yourself a Merry Little Christmas」は、この映画の挿入歌として生まれた。クリスマス舞踏会のシーンでは、ジュディ・ガーランドが赤いベルベットのガウンを着て登場! シックなホリデーの着こなしを教えてくれる。
7. 『クリスマス・イン・コネチカット』(1945)
フードライターとして、コネチカット州の牧場で主婦として暮らしながらコラムを執筆するエリザベス、しかしその内容はすべて真っ赤な嘘! そんななか、デニス・モーガン演じる英雄がクリスマスに家に来ることに。彼女は真実を隠しながら危機を乗り越えられるのか。バーバラ・スタンウィック主演で贈る名作コメディ。
8. 『気まぐれ天使』(1947)
ロバート・ネイサンによる小説 『司教の妻』をもとにした名作。街のために奮闘する司教を救うためにクリスマスの天使がやってきたものの、司教の妻はその天使と恋に落ちてしまう。1996年には『天使の贈りもの』としてリメイクもされた。
9. 『五番街の出来事』(1947)
ニューヨークの高級住宅街(五番街)にある、世界有数の大富豪が所有する豪邸。毎年オーナーが留守にする冬を迎えると、この家に忍び込む者がいた。ある日、ゲイル・ストーム演じるオーナーの娘が彼を見つけてしまう! お金で買えない、愛を教えてくれるコメディドラマ。
10. 『三十四丁目の奇蹟』(1947)
1994年に公開された同名映画のオリジナル版。サンタクロース役として雇われたクリングル老人は、それを信じたスーザン(ナタリー・ウッド)のために自分が本物のサンタクロースだと言い切ってしまう。そこから始まる、奇遇な運命とは。
11. 『ママの青春』(1949)
ジャネット・リーが演じるのは、シングルマザーで戦争未亡人の女性。彼女は生活に困窮し、万引きをしてしまう。ロバート・ミッチャム演じる販売員は、それを知りながらも彼女を庇い、やがて二人は恋に落ちる。
12. 『腰抜けペテン師』(1951)
ボブ・ホープとマリリン・マクスウェル主演、同名の短編小説を原作にしたコメディ映画だ。クリスマスの頃、ギャングたちから1万ドルの返済を迫られる主人公をめぐって巻き起こる、コミカルな騒動を描く。
13. 『ホワイト・クリスマス』(1954)
ビング・クロスビーが主演、一度は観るべきクリスマス・ミュージカル作品。ダニー・ケイ、ヴェラ・エレン、ローズマリー・クルーニー も登場し、クリスマスらしい色鮮やかな華やかさが詰め込まれている。豪華な衣装からも目が離せない。
14. 『おもちゃの王国』(1961)
ヴィクター・ハーバート作曲によるオペレッタに基づいたミュージカル作品。マザー・グースおばさんとその仲間たちを中心とした物語で、特撮の技術によって、おとぎの国の幻想的な世界が表現されている。
15. 『ルドルフ 赤鼻のトナカイ』(1964)
ストップモーションの名作として、長年に渡りアメリカでは長年テレビでも放送され続けているこの映画。『みにくいアヒルの子』にインスパイアされており、トナカイのルドルフが真っ赤な鼻のせいで北極のみんな、そしてサンタにいじめられながらも、光る鼻をきっかけにそりの誘導役に選ばれるまでの物語。
16. 『シェルブールの雨傘』(1964)
ジャック・ドゥミが脚本・監督を手掛けた恋愛ミュージカル映画。アルジェリア戦争で引き離された若い恋人をカトリーヌ・ドヌーヴとニーノ・カステルヌオーヴォが演じる。クリスマスイブに観たい、悲しくも美しい一作。
17. 『スヌーピーのメリークリスマス/チャーリー・ブラウンのクリスマス』(1965)
60年も前に製作されたにもかかわらず、今に至るまで歴代最高のクリスマス・アニメ映画として評価され続けている。チャーリー、ルーシー、スヌーピー、そして仲間たちの冒険に心躍るのはもちろん、ジャズ界のレジェンド、ヴィンス・ガラルディが作曲した音楽がホリデー気分をさらに盛り上げる。
18. 『いじわるグリンチのクリスマス』(1966)
ドクター・スースによる同名の絵本に基づいた今作、グリンチを知っているものの映画を観たことはない人も多いのではないだろうか。リブート版も公開されているがオリジナルに勝るものはない。クリスマスを嫌うグリンチのストーリーに、涙すること間違いなしだ。
19. 『冬のライオン』(1968)
クリスマスの家族団欒──ただし父親はイングランド王国ヘンリー2世、母親はかつて十字軍に参加したこともある女傑アリエノール・ダキテーヌという面々。12世紀後半を舞台にしたこの映画は、家族間の緊張、政治的ドラマ、そして隠されている大きな愛を描くこの時期にぴったりの作品だ。
20. 『ファニーとアレクサンデル』(1982)
スウェーデンの巨匠イングマール・ベルイマン監督、当初は5部構成のテレビシリーズで企画され、のちに5時間11分の長編映画として公開された。監督自身の故郷であるスウェーデン・ウプサラを舞台にキリスト降誕劇とクリスマスの祝宴を描く、カラフルで楽しい一作となっている。
21. 『クリスマス・ストーリー』(1983)
子どもの頃に欲しかったクリスマスプレゼントを覚えているだろうか。ピーター・ビリングズリー演じる、インディアナ州で暮らす9歳のラルフィ・パーカーは、街のおもちゃ屋で見つけたB.B.ガンがどうしても欲しい。諦めきれないラルフィのクリスマスの物語。
22. 『恋に落ちて』(1984)
舞台はクリスマスのニューヨーク。プレゼントを探す人々であふれる街中で起こるキュートな出会いのシーンや、メリル・ストリープとロバート・デ・ニーロによるロマンチックな関係性、クリスマスらしい恋が詰め込まれている。
23. 『ザ・デッド/「ダブリン市民」より』(1987)
1904年初頭、雪の降る夜のダブリンで繰り広げられる物語。舞踏会に招かれた客たちは、アイルランドの古い詩を朗読し、歌を歌い、過ぎ去った時代に思いを馳せる。静かな寂しさとともに愛を感じる、この季節にぴったりの映画だ。
24. 『ナショナル・ランプーン/クリスマス・バケーション』(1989)
クラーク・グリスウォルドが望むのは、家族と過ごす完璧なクリスマス。しかし実際には何か起こるかわからない、大混乱のクリスマスに! チェビー・チェイス主演、ビヴァリー・ダンジェロ、ジュリエット・ルイス、ジョニー・ガレッキ共演のコメディー作品。
25. 『ホーム・アローン2』(1992)
マコーレー・カルキン演じるケビンは、家族とフロリダに向かう途中で間違った飛行機に乗り、父親のクレジットカードを持ったままニューヨークにたどり着く。大人気の『ホーム・アローン』シリーズを一気見するクリスマスはいかが?
26. 『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993)
ティム・バートンの映画なくしてクリスマスは語れない。熱狂的なファンも多い本作は、ファンタジーとホラーの両方の要素を持つ独特の世界観が魅力。ダニー・エルフマンの音楽と、記憶に残るスタイリッシュなアニメーションが必見だ。
27. 『サンタクローズ』(1994)
クリスマス・イブに本物のサンタクロースが屋根から転落! ティム・アレン演じるスコット・カルヴィンは、急遽サンタクロースの代役を務めることに。息子のチャーリーと手を組み、スコットはプレゼントの配達を終えるが、さらにお祭り騒ぎの大混乱が巻き起こる。
Text: Lilah Ramzi, Emma Specter, Marley Marius, and Boutayna Chokrane Adaptation: Nanami Kobayashi
From: VOGUE.COM
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