BEAUTY / EXPERT

メンズメイクの正解がカンヌに! 若手俳優に見る、ベースとリップの旬なさじ加減

今や美容はジェンダーレスに楽しむ時代だが、なんとなく正解が見えづらいメンズメイク。TVや雑誌などでも頻繁に取り上げられているものの、イケてるさじ加減の難しさがゆえにイマイチ盛り上がりに欠けているのかも。第76回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを眺めていると、その答えを3人の若手俳優から導き出せたような気がする。

ゴン・ジュン アジア人が真似しやすいクリーンなベースメイク

Dominique Charriau

今回、ロレアルのアンバサダーとしてカンヌに初参戦した中国人俳優ゴン・ジュンは、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』のレッドカーペットで、男性がリアルに取り入れやすい軽やかで上品なメイクを実践。肌のアラを隠しながら厚塗り感を感じさせないツヤ肌はさすがの清潔感で、そこに毛流れを整え、形を補う程度に描いたアイブロウ、透明感のある赤のグロスがナチュラルになじんでいた。

フォーマルルックに合わせるベースメイクは、肌のトーンを整えつつ上品かつヘルシーに仕上げるのがポイント。これはスーツスタイルにも共通するから、いざというときのビジネスシーンで真似しやすいかも。カバー力のあるBBクリームと透明感を出すルースパウダーでささっと仕上げれば、時間をかけず手軽に完成するはず。

マヌエル・リオス セミマットな肌に甘さをひとさじ

Daniele Venturelli

ふっくらとした唇に淡いピンクリップがこの上なくキュートに映えるマヌエル・リオス。俳優業の傍らモデルやインフルエンサーとして活躍するだけあって、アウトラインをふくよかに描いたリップメイクは今っぽさ満点だ。マットな淡いピンクリップは男性にはなかなかチャレンジングながら、マヌエルのように肌もパウダリーでセミマットに仕上げるとうまく調和し、ハードルがぐんと下がる。色使いがフェミニンなぶん、眉は描き足しつつ毛流れを整え、マニッシュさを強調して。

トロイ・シヴァン 眼差しに宿す繊細なきらめき

Stephane Cardinale - Corbis/Getty Images

リリー=ローズ・デップやBLACKPINKジェニーとともに『The Idol(原題)』プレミアのアフターパーティに出席したトロイ・シヴァン。昨今のジェンダーレスメイクの先頭を走る彼のルックも、真似したいポイントの宝庫だ。特に注目したいのは目もと。上下瞼のキワにうっすらと入れたシルバーのラインが、瞳の輝きをバックアップしつつ、透明マスカラをあしらったふさふさの睫毛が優しい目ヂカラを演出。自然なツヤを生かした軽いベースメイクによってすべてをクリーンにまとめあげたのもお見事。

ベースメイクは軽やかにしつつ、目もとや唇でさりげなくインパクトをプラス。眉は無理にいじりすぎず、素の形を生かしてナチュラルに凛々しく。この絶妙な足し引きが、個性を生かしながらメンズメイクを成功に導くカギのようだ。

Editor: Rie Maesaka

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