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55歳、ケイト・ブランシェットの“異次元美”の秘訣【セレブ美容探偵】

最近、さまざまなシーンで公の場に登場しているケイト・ブランシェット。年齢や人類をも超越したかのような彼女の美しさに、SNSでは称賛の嵐が巻き起こっている。そんなケイトの美を、セレブウォッチャー・さかいもゆるが紐解く。

2025AWクチュールコレクションのケイト。Photo: Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Images

Stephane Cardinale - Corbis

世界中からスーパーセレブが集まった、パリファッションウィーク、2025AWのクチュールコレクション。その中で圧倒的な美を放っていたのは、アルマーニ プリヴェのフロントロウに登場した、ケイト・ブランシェット。内側から発光するような美しさが神々しくて、もはや異次元レベルのオーラ。SNSではそんなケイトを「こんな55歳は存在しない」「陛下……」「この画像をズームしてみると、彼女には欠点というものがないのがわかる」と崇め奉るコメントが続々。中でも、フロントロウで隣に座ったフランス俳優のエヴァ・グリーンとのツーショットには、「この写真を額縁に入れてルーヴル美術館に飾るべき」というポストも。一体この存在感は何なのか。

カンヌ国際映画祭のフォトコールにて。Photo: Mike Marsland/WireImage

Mike Marsland

まず、このゆるくウェーブをつけてオールバックにしたボブスタイルと、黒のサングラスのマッチ具合がすごい。セクシーでクールでワルそうで最高。Xで「この髪型は私の人生を変えた」とポストする人がいたのも頷ける。そしてその、驚異的な肌の水分量。顔だけでなく、ボディもシミや弛みひとつなくハリがあってフローレス。現在55歳のケイトだけど、10年前の写真と比べて全く変わっていないのだ。「さすが俳優。きっと家事など一切せずに美容に励んでいるのだろうな」と思ったら大間違い。彼女は4人の子どもを育てる母親で、末っ子の娘はまだ9歳。「In Style」誌のインタビューでは、「育児で疲れ果ててメイクしたまま寝落ちしちゃうこともある」と明かしている。ということは、やはりケイトの美貌は、類稀なる恵まれたDNAの賜物?

Photo: Neil Mockford/GC Images

Neil Mockford

オーストラリア生まれの彼女は、幼い頃から母親に日焼け止め保湿の大切さを教えられてきた。陶器のような肌は、そんな日々のルーティンの積み重ね。そしてケイトはSK-IIのイメージモデルを長年勤め、SK-IIのスキンケアアイテムを愛用していることで知られている。「Allure」誌では「服とヘアスタイルは変化を好むけれど、スキンケアは一貫しています。SK-IIを使い始めてから、子どもを産んだり仕事でステージに立ったり旅行に行ったりしても、肌はずっと安定しています」とコメント。そしてロングフライトでは必ずSK-IIのシートマスクを2、3枚持っていき、2時間ごとに保湿していると、「In Style」で語っている。

こちらもカンヌでの一コマ。Photo: Andreas Rentz/Getty Images

Andreas Rentz

紫外線ケアと保湿。地味だけど最も大切なふたつのケアが、ケイトの美を支えているということ。もちろんインナーケアも欠かさない。毎朝リンゴ酢を小さじ一杯、これはヴィクトリア・ベッカムも実践している美容法だ。リンゴ酢は腸内をアルカリ性に導いてくれる効果があるという。また、ビタミンを大量に摂り始めてからは、半年で肌や爪に変化が現れたとも。コラーゲンと乳酸菌のサプリ摂取も日課。

エイジグは「受容すること、抱きしめること」というケイトは、インタビューなどで年齢について触れられない限り、自分のエイジングについて考えることはないという。外見についてもあまりこだわっていないとも。「私はモデルではないし、学生時代もゴージャスな女の子じゃなかった。私が気にするのは、演じるキャラクターのように見えるかどうか。私にできる唯一のことは可能な限り最高に見えることで、それ以外にインターネットで見知らぬ人に何か言われたとしても、気にはなりません」

Photo: Pascal Le Segretain/Getty Images

Pascal Le Segretain

「自意識は美の敵である」と断言するケイト。リスペクトするアイコンは芸術家のルイーズ・ブルジョアとジョージア・オキーフで、彼女が注目するのは、その女性の精神性だ。つまりケイトの美しさも、外側の美や若さへの執着ではなくて、腸内環境を整え、子どもを育て、仕事に真摯に向き合う。そういった地に足着いた生活とメンタリティに根ざしているもの。成熟した中身が伴っていりるからこそ、その美がこんなにも尊く、輝いて見えるのだ。

Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani