トレンドに浮上した“新ギークシック”とは?
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昨今、ランウェイからSNSまで、ちょっぴり“オタクっぽい”スタイルを目にする機会も少なくない。2024年春夏コレクションでは、ミュウミュウ(MIU MIU)やグッチ(GUCCI)などのビッグメゾンがこぞってポロシャツスタイルを取り入れ、SNSではBLACKPINKやaespa、ベラ・ハディッドといった世のトレンドセッターたちが、ちょっぴり古風なメガネをかけて“オタクスタイル”を楽しんでいる。ダサい=可愛い、のトレンドは、グッチ2016-17年の春夏ショーを皮切りにファッション界を一世風靡した、煌びやかな“ギークシック”スタイルを思い浮かべる人も多いだろう。しかし今年の“ギークシック”は一味違う。2024年、ファッションアイコンたちを虜にしているのはそれとは全く別の、ミニマルでクリーンなギークシックだ。
トレンドの火付け役はミウッチャ・プラダ
最近はトレンドの火付け役を特定するのは容易ではない。かつてはランウェイでの流行が、数年後にストリートに降りてくるというのが慣わしだったが、SNSやインターネットの普及により、ストリートからランウェイにトレンドが移動してくることもしばしば。ただし今回の“ギークシック”に関して言うと、立役者はミウッチャ・プラダといって否定する人はいないだろう。
過去数年、ミュウミュウが一貫して打ち出していたY2Kスタイルに別れを告げ、2023-24年秋冬コレクションでミウッチャが提案したのは、ライブラリアンを彷彿させるクリーンなギークスタイル。オーバル型の小さいめがねを合わせて“オタク感”を加速させている。このコレクションが火種となり2024年版“ギークシック”はトレンドに浮上したようだ。
BLACKPINKなどの韓国トップスターも夢中
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そこに拍車をかけたのが、TikTokやINSTAGRAMなどのSNSにアップされた、セレブリティのアウトフィット。韓国発のジェントルモンスター(GENTLE MONSTER) の人気も相まって、特に、知的な印象のアイウェアがビッグトレンドに。BLACKPINKのロゼは、スクエアメガネに汎用性の高いサン ローラン(SAINT LAURENT)のニットをオン。ヘアスタイルをおさげにして少女っぽさを演出。LE SSERAFIMの宮脇咲良は、ちょっぴりギミックの効いたグラスでハイプ感をプラス。
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ベヨネッタメガネをチョイスしたのは、IVEのレイ。少し下げ気味なかけ方で“ギーク”っぽさを演出。
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ミュウミュウのキャンペーンガールであるエマ・コリンは、ポロシャツなどのきれいめトップスをジャケットとレイヤード。着こなしのどこかに上品さを加えることも、このスタイルをつくるポイントだ。
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このトレンドの鍵を握るのは“顔周り”
このトレンドを攻略するには“メガネ”だけではなく、顔まわりの小物使いでいかに遊びを加えるかがキーとなる。ヘアピンをプラスしたり、ジュエリーでフェミニンさを取り入れて抜け感をプラスするのがポイント。
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キャップを取り入れる場合は、ロゼのように深く被ったり、少年っぽく後ろ向きに被ったりと、さりげないことではあるが被り方に捻りを加えると今っぽさが格段にアップする。
ミウッチャ・プラダ率いるミュウミュウから始まり、Z世代を牽引するセレブ達のSNSにより急速に拡大している“新ギークシック”。ポロシャツやメガネなど、気軽に取り入れられるアイテムが多いこのトレンドが、2024年春夏を席巻するに違いない。
Photo: Getty Images, Gorunway.com Text: Anna Kobayashi Editor: Saori Yoshida