このところあまり見られなくなったロマンティック・コメディ映画。シドニー・スウィーニーと共演した『Anyone But You(原題)』を大ヒットに導いたグレン・パウエルが、ロマコメを礼賛した。『ヴァラエティ』誌のインタビューで、「僕は映画全般が大好きだから、少なくとも僕にとっては、俳優が一定のジャンルを過小評価するのはくだらないと思える。傑作ならば、観客に喜びを与え、楽しませることができるし、俳優としても演じるには技術が必要だ。ジャンルを笑い、見下すなんてばかげている」と語った。
シェイクスピアの『空騒ぎ』を翻案したウィル・グラック監督の『Anyone But You(原題)』は、2,500万ドル(約37億315万円)の予算に対し、アメリカ国内で6,400万ドル(約94.8億円)、国外で1億ドル(約148.1億円)の興行収集を挙げる大ヒットを記録した。グレンは本作のヒットについて語る。「『Anyone But You』では、観客を心躍らせ、観た後はハッピーな気持ちにさせることができ、僕も良い思いをした。興行収入を見ても、このジャンルが観客に待ち望まれていたことをクールに示す教訓になったと思う」
グレンはこの後、2016年の『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』以来、久しぶりにリチャード・リンクレイター監督とタッグを組んだ『Hit Man(原題)』の公開を控えるが、サンダンス映画祭でお披露目した同作もロマコメ映画だ。実話を基にした同作は、グレン演じるヒットマンとして潜入捜査を行うヒューストンの警官が、恋に落ちたことで任務に支障が生じてしまうという物語。共演は、『モービウス』(2022)や『6アンダーグラウンド』(2019)のアドリア・アルホナ。『Hit Man(原題)』は今年中にNetflixで配信される予定だ。
Text: Tae Terai
