最近のアラ還セレブは皆、びっくりするほど若々しい。そんな中でも、若作りしているわけではないのに今がいちばん綺麗だと感じるのが、ハル・ベリー。最近目にしたネット記事のビフォーアフター画像を見て衝撃を受けた。20代のときよりも57歳の現在の方が垢抜けていて美しいのだ。ミス・アメリカ2位という肩書きを持つ彼女だから、もちろん元々美人なのだけど、その美しさの次元が変わった感じ。
1991年のデビュー当時からベリーショートで人気を博したハルは、2002年の映画『チョコレート』でオスカーを受賞してからロングヘアにチェンジ。今はレイヤーが入ったスタイルで、フェミニンなムードが際立っている。けれど変わったのはヘアスタイルだけではない。若い頃のどこか自信なさげな目も、今は目に力があり、強い意思を感じるような眼差しに。そして何より、肉体の進化! 2019年の『ジョン・ウィック:パラべレム』から、トレーナーのピーター・リー・トーマスとともにさらに激しいワークアウトに励み、背中の筋肉強化を重視したプログラムをこなしてきた彼女。その成果は、去年のオスカーのレッドカーペットでご覧の通り。
去年ハルは米『Women’s Health』誌のインタビューで「56歳の今が私自身のベストな状態」と話しているけれど、まさにその言葉通りキラキラと輝いている。その秘密を彼女自身はこう語っている。「私は与えるものをたくさん持っている。私は確固たる女性らしさの中にいます。たとえ他の誰も賛成しなかったとしても、自分が言わなければならないことは大事なことだと、ようやく気づきました」。ハルは、「私はどんな風に見えなければならないか、どんな風に感じなければならないかというあらゆるすべてのステレオタイプに挑戦しています」とコメントを続けている。
他者にあたえることを意識しながらも、自分らしさを確立する。――これは50代になった私も目指していること。人は自分らしさをのびのび発揮できているときに、最も魅力を放ち、他者をインスパイアすることができるのだと思うからだ。そしてハルは今、それが実践できているのだろう。