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髪はどれくらいの頻度で切るべき? 髪質&長さ別に理想的な期間をプロがレクチャー

イメージチェンジが図りたいときやカラーのリタッチが必要なときなど、明確な目的があるときはいいが、ヘアサロンには実際どれくらいのペースで行けばいいのだろう?髪を健康的に保つのにベストなカットの頻度を、セレブ御用達のヘアスタイリスト4人が解説。

髪の特徴によって変わってくる、ヘアカットのベストな頻度

Photo: Simon Lekias/Getty Images

定期的に髪の長さを整えたり切ることには多くのメリットがある。髪の成長を促進したり、自然にボリュームが出せたり、過乾燥状態や切れ毛を防いだりと、髪全体を健やかにキープすることができると話すのは、ケンダル・ジェンナーなどをクライアントに持つヘアスタイリスト、イリネル・デ ・レオンだ。そして彼女曰く、切る頻度は「その人の髪質、髪の健康状態、カラーリングやダブルカラーを行うペース」によるが、髪質と長さがサロンに行くベストなタイミングを見極める基本的なヒントになる。

パサつき、枝毛、切れ毛、形の崩れが気になり始めたときは2〜5センチくらい、少しだけトリミングする程度でいいと、ジジ・ハディッドアドリアナ・リマらを担当するヘアスタイリストのローラ・ポルコは言う。しかし髪がへたったり、スタイリングがうまくできなくなってきたり、絡まりやダメージがひどい場合は5センチ以上、大胆にカットするのが必要となってくるとデ・レオンは続けた。

長さを整えるだけの人も本格的なカットが必要な人も、4人のプロのアドバイスを参考に、ヘアサロンへ通う理想的なペースを見極めてみよう。

長さ別、カットすべきタイミング

ショートヘア:6〜8週間に1回

理にかなっていないような話だが、髪は短ければ短いほど、実は健康的に保つための手入れが必要となる。「ショートヘアは長さや形、好みなどによってミディアムやロングヘアよりも少し手がかかります」とデ ・レオンは言う。「例えば耳かけボブは6~8週間経つと肩くらいまで伸びてしまうので、ヘアスタイルがガラリと変わって、髪型の崩れがより目立ちます」

セレブ御用達ヘアスタイリストのTクーパーも、ピクシーカットなどのショートヘアは、本来の形とスタイルを維持するためにより頻繁にカットしなければならないと加える。そして最低でも6週間ごとには長さを整えるべきだと彼女もデ・レオンもアドバイス。

ミディアムヘア:6〜12週間に1回

ミディアムヘアに関しては、髪質や髪が自然に伸びるスピードなど、さまざまな要因に左右されると話すポルコとデ・レオン。しかし、長さを残しながら髪を健康的に保ちたいのであれば、6〜12週間ごとにトリミングすることをデ・レオンはおすすめする。

ロングヘア:10〜12週間に1回

ニューヨークやハリウッドに店舗を構えるCutler Salonのオーナーであるロドニー・カトラーによると、ロングヘアをカットする頻度は、髪のもともとの健康状態で決まる。枝毛やハネが気になる人は、8〜10週間に1回、サロンへお手入れに行くのがいいと言う。髪が健康で丈夫なら、10〜12週間ごとでも大丈夫だそうだ。

髪質別、理想的なカット頻度

Photo: Olena Ruban

軟毛:長さによって4〜12週間に1回

毛が細い人は髪の伸びるスピードがやや遅い上、傷んで見えるのも早い傾向にあるとポルコは説明する。よって、ベタつきやへたりが気に始めたときがカットどきだそう。さらにデ ・レオンは、長さや目指しているスタイルにもよるが、軟毛の人は髪の健康状態と形を維持するためにはこまめなトリミングが必要だと考える。具体的な期間でいうとショートヘアは4~6週間に1回、ミディアムヘアは6~8週間に1回、ロングヘアは6~12週間に1回、サロンで長さを整えることがおすすめなのだとか。

剛毛:8〜12週間に1回

カトラーもポルコも、髪に大きなダメージがないのであれば、それほど頻繁にトリミングをしなくてもいいという意見だ。「(一般的に剛毛の人は)毛量が多いので、髪自体が軟毛の人よりも熱への耐性がかなりあるので、ヘアアイロンをより高温で使用できますし、ブリーチなどにも強いです」とポルコ。サロンへは8〜12週間の間隔で通うのが適切だとカトラーは加えた。ただ、その間も枝毛には注意を。

カーリーヘア:6〜8週間に1回

カールの形を維持し、ダメージを防ぐためには6~8週間ごとにサロンでカットをすることをT.クーパーは勧める。うねりやねじりのある髪は、基本的に乾燥しがちなので、長さは切るタイミングの目安にそれほどならないのだとか。クーパーによると、カールの形状のせいで髪が短く見え、長さを保ちたいがためにカットを先延ばしにする人が多いのだそう。しかし、毛先が乾燥してもろくなれば、いずれにせよ長さは失われることになってしまうので、カーリーヘアでも必ず定期的にトリミングすること。

また、もともとはカーリーヘアで、地毛に戻している最中の人は4週間に1回、数センチカットすることが効果的だと言うデ・レオン。「傷んだ毛先を切ると、髪が本来のナチュラルなカール状に戻りやすくなります」

ダメージヘアはすぐにでも切る

髪質や長さ問わず、ダメージヘアはすぐにでもカットをすることが肝心だと4人とも口を揃えて言う。「(ブリーチや熱などによる)ダメージがあまりにもひどい場合は、単に毛先を整えるだけではなく、ある程度の長さを落とす本格的なカットになります。切ってから、また伸ばすしかないです」とポルコ。

「傷んだ髪を修復できる可能性は低い」とT.クーパーは付け加える。「傷んだ部分をいっぺんにカットしたくない人は多いです。ですので、自分が納得できる短さまで切って、そこから定期的にトリミングするという手もあります」。毛先を切る以外にも、トリートメントや保湿に気を配り、髪の潤いを保つことも大切だそう。

サロンでのカットと同じくらい大事なホームケア

「健やかな髪は、健やかな頭皮から始まるということを知らない人がたくさんいます」とクーパー。頭皮スクラブ、プロテインが配合されたヘアトリートメント、保湿効果のあるシャンプーやコンディショナーなどを使うことが、強い髪を手に入れるのに役立つと彼女は話す。そして熱を加えてスタイリングする際には、必ず何らかのヒートプロテクションを使用し、こまめにヘアマスクもすること。

Text: Audrey Noble Adaptation: Anzu Kawano
From VOGUE.COM

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