恋をすると女は美しくなると言うけれど。カイリー・ジェンナーを見ていると、どうやらそれは真実のように感じる。今年に入ってから噂されていたティモシー・シャラメとの交際を、9月にオフィシャルなものとしたカイリー。ビヨンセのバースデー記念ライブの観客席で人目も憚らずにティモシーと抱き合いキスを交わす姿は、人気俳優を独り占めしている姿をようやく世界中に公開できる喜びに溢れているように見えた。
その後、パリのファッションウィークでスキャパレリのグリッタードレスを着て現れたカイリーは、ちょっと尋常ではない美しさ。―特に彼女のファンではない私も、ネット記事に上げられた彼女の写真を保存してしまうくらいに。カーヴィなボディに完璧にフィットする、マリリン・モンローを彷彿とさせるホールターネックのドレスを身につけたカイリーは、今年目にした海外セレブのドレスアップ姿の中でも個人的ベスト5に入る。パリコレのニュースを攫ってしまうほどのインパクト。「今、幸せいい恋をしてるんだな」と、ひと目見て思った。愛する人に愛されている喜びと自信が放つ、恋する者独特のオーラを、彼女が纏っていたから。
今年7月の「お騒がせカーダシアン一家のセレブライフ」で、19歳のときに豊胸手術を受けたことを後悔していると打ち明けた彼女。『Homme Girls』のインタビューでは過去のリップフィラーの施術を告白し、「リップに自信がなかったからだけど、何もしなければよかったと後悔している」とコメントした。
そうやってカイリーが今年に入ってから次々に美容整形をカミングアウトし始めたのは、ありのままの自分でいることを心地よく受け入れられるようになったからなのかな。それはもしかしたら、ティモシーとの関係によって育まれたものなのかも。だって好きな人との交際中に世の中に向けて「私は美容整形をしたことがある」と打ち明けるのって、相手が受け止めてくれる確信がなければ、怖くてできないもの。それがいくら、マスコミにプライベートを晒すことによって名声を得て来た、カーダシアン・ファミリーの一員であるカイリーだとしても。
誰かが決めた「完璧」なルックスなんかじゃなくても、自分らしくあることで愛される。そんな風に思って振る舞えるカイリーがうらやましい。しかも、その相手があのティモシーだなんて! 「KYLIE COSMETICS」で巨万の富を築き、今年10月にはアパレルブランド「Khy」をローンチ。元パートナーとの間にふたりの可愛い子どももいて。すべてを手にしたように見えるカイリーは、今まさに人生においての大輪の花を咲かせている。
Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani