美とアートのキャズムを超えよ
ノーズブリッジメイクとは、鼻筋をまたいでカラーをのせること。目もとのメイクに集中するあまり見過ごされてきたこのデッドスペースが、歌舞伎の隈取のごとくカラフルなシャドウで繋がれノーズブリッジメイクと呼ばれるようになったのは、チェット・ロー(CHET LO)やディヴィエイト(DEVIATE)の2023年春夏コレクションに端を発する。ランウェイのルックが日常のメイクアップトレンドに浸透し、今やこのスタイルがポップカルチャーの主流となっている。
美しいグラデーションをつくるコツは、濃くしたい部分にオイルをブレンドしてリキッド状にしたアイシャドウを用いること。ブラシを使ってシャドウを外側に向かって馴染ませ、目や鼻の周りの隙間には指先を使って色を加えていく。さらに鼻筋、上瞼、目の下、頬骨の上に煌めくシルバーシャドウを加えてセクシーさをプラスすれば、より立体的に。
ハリウッドセレブはメタリックやネオンカラーがお気に入り
ドラマ「ザ・クラウン」でダイアナ妃役を演じ一躍有名になった俳優、エマ・コリンは、昨年10月映画『僕の巡査』(2022)のプレミアにメタリックグリーンのノーズブリッジメイクで登場。妖精の粉をふりかけたような儚さと、シャープに引かれたアイシャドウとのコントラストが特徴的だ。
またドラマ「THE IDOL/ジ・アイドル」のザンダー役トロイ・シヴァンはアブストラクトアートのようなデザインのノーズブリッジアイライナーを披露した。目頭に加えられたネオンカラーのアクセントがフューチャリスティックなタッチを加えている。
K-POPアイドルも実践! 煌びやかで直線的なラインがフェスにぴったり
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ポップカルチャー界のノーズブリッジはアイシャドウのグラデーションやラインではなく、シールやストーンのデコレーションが主流のよう。(G)I-DLEのウギは両目の目頭を結ぶ位置にメタリックのラインテープをON。シンプルでありながらエッジが効いたデザインで、手軽に真似しやすい。
BLACKPINKのロゼは、グリッターシャドウにクリスタルのラインストーンを用いたノーズブリッジメイクでデカダンスを感じさせている。このコンビネーションは今年のフェスルックにも取り入れてみたい。
Text: Makiko Yoshida Editor: Rieko Kosai

