『プラダを着た悪魔』(2006)で共演したメリル・ストリープとアン・ハサウェイ、エミリー・ブラントが2月24日(現地時間)に開催された第30回SAG賞(全米映画俳優組合賞)の授賞式でプレゼンターとして登場。鬼編集長ミランダ・プリーストリーと新米アシスタントのアンディ、先輩アシスタントのエミリーを彷彿とさせる懐かしいやりとりを披露した。
ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムで開催された授賞式で、テレビ部門のコメディシリーズの主演男優賞のプレゼンターとして登場したメリルは、つまずいてマイクを倒してしまう演技を見せ、「忘れ物が2つ。メガネを忘れたのは明らかね。そして封筒を忘れてしまった」と発言。すると、そこにメガネと封筒をそれぞれ手にしたアンとエミリーが舞台袖から現れ、『ランウェイ』編集部の3人が久しぶりに顔をそろえた。
そして「いにしえからの問いですが、キャラクターと俳優の境目はどこでしょう?」とメリルが話し始めると、エミリーが「我々みんなが目撃したようにメリルとミランダ・プリーストリーはまるで双子ですよね」と遮る。これにメリルが、「まったく似ていないと思いますけれど…」と反論しようとすると、アンが「いいの。今のは質問じゃない」と劇中でアンディがミランダに言われたセリフをそのままお見舞い。あっけにとられて受賞者の発表が遅れるメリルに対し、今度はエミリーが「氷河の流れみたいに遅いわね。鳥肌が立つ」とまたもやミランダのセリフをぶつけ、会場から喝さいを浴びた。この日、メリルが着用したのはプラダ(PRADA)のドレスで、アンが纏ったアトリエ ヴェルサーチェ(ATELIER VERSACE)のドレスはセルリアンブルーと映画をオマージュしていた。
『プラダを着た悪魔』は、ジャーナリスト志望のアンディが有名ファッション誌にアシスタント職を得て、激務をこなす中で成長する様を描く。2006年に公開されて以来、その人気は衰えず続編を望む声がたびたび持ち上がるが、先日エミリーは「記憶の中にとどめ、大事にとっておくべき事柄がある。それもまた良し」とコメント。アンやメリルも同様の発言をしており、続編の早期実現はなさそうだ。
Text: Tae Terai