35歳に向けて、水分と皮脂量が低下
肌トラブルを感じにくい人も多い20代と、エイジングのサインを感じ始める30代、この世代がすべきは、早めにケアに取り組むことが第一だと、松倉クリニック代官山院長の貴子さんは説く。「スキンケアは、将来への投資。始めるのが早ければ早いほど、年齢を重ねても美しさを保つことができる貯金のようなものです。今、肌の不調がなかったとしても、25歳前後の水分量の低下による1回目のお肌の曲がり角と、水分と皮脂量が減少してくる35歳前後を視野に入れ、将来のダメージを軽減させるべくケアを始めましょう」
では早速開始! となった際に、何から始めるべきかと言えば、保湿と落とすケア、そして老化原因の8割と言われる紫外線対策だ。エステティシャンの瀬戸口めぐみさんは「化粧水はとろみが少なく角層に浸透しやすいサラサラ系のテクスチャーで、セラミドなどの保湿成分を含むものがおすすめです。肌にのせるのではなく浸す感覚で塗布を」と語る。「保湿するだけでなく、肌内部で起こる炎症を水分で鎮静させることで、肌トラブルを未然に防ぐ効果もあるのでローションパックも効果的。また、1度に大量に塗布するのではなく、1回の使用量を3回に分けてミルフィーユ塗りすると浸透力がアップ」(瀬戸口さん)
効果絶大。90秒間のミルククレンジング
美容液でケアを終える人も多いが「乾燥肌の人は、乳液やクリームでフタをすることが必須」だと2人は述べる。「ちなみに、水分は肌あれやくすみ、油分はたるみやシワに影響を及ぼすものだと心得て。まさに皮脂量が落ちてシワができやすくなる30代半ばからは、アイクリームも必須」と貴子さん。また瀬戸口さんは、「既にケアをしているのに不調を感じる人は、クレンジングの見直しを。ミルクタイプで90 ~120秒かけてゆっくり顔全体に行き渡らせるようにメイクオフをすると、負担がかからず、これだけで肌の調子が劇的に変わる人も」と、アドバイスする。「美容医療を併用したい人は、乾燥させずに角質ケアが可能なハイドロポーションのほか、フォトフェイシャルを定期的に行うことでキレイを維持しやすくなります」(貴子さん)
話を聞いたのは……
TAKAKO
貴子。松倉クリニック代官山院長。自身のクリニック診療を通して得た幅広い知見と、スキンケア&メイクアップ製品への造詣の深さで業界からの信頼も厚い。医療発想から生まれたサプリメントのほか、スキンケア製品「TAKAKO STYLE」などの開発も。
MEGUMI SETOGUCHI
瀬戸口めぐみ。エステティシャン。多くの俳優から指名を受けるゴッドハンドの持ち主。俳優やジャーナリストが通うプライベートサロンを主宰し、書籍『頭 眉 頰 30秒押しで、みるみる若返る! 瀬戸口めぐみ式「老化筋」ほぐし』(小学館)も出版した。
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※『VOGUE JAPAN』2023年8月号「自分の中のものさしを重視するマインドセット」転載記事。
Photos (Products): Shinsuke Kojima, Daigo Nagao Text: Kazuko Moriyama Editor: Toru Mitani