1.トレンチコート
クリーンな佇まいを演出する洗練アウター
トレンチコートは春先から梅雨の時期まで使える万能アイテム。シンプルながらもディテールにこだわるならアレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)やマリー・アダム=リーナールト(MARIE ADAM-LEENAERDT)など、クリーンで洗練されたデザインが狙い目だ。ベーシックなトレンチを今っぽくスタイリングするなら、あえて色数を抑えた柄や素材でクラス感をしっかり漂わせて。ほかジャケット感覚で着られるショート丈や、ディテールにこだわったザ ・ロウ(THE ROW)など、進化系トレンチも見逃せない。
定番のトレンチも他と差をつけるなら、ほんのちょっとの肌見せと色使いで大人の遊び心をプラスして。ヒョウ柄のハーフパンツをアクセントに、ほかは色味を押さえシャツとカーディガンは同系色で統一。足もとはローファー×ソックスで軽やかに。
トレンチコートのマニッシュな雰囲気はそのままに、裾に広がるギャザーでAラインに仕上げたドレスライクな一着。ラフに羽織ったりウエストベルトをぎゅっと締めてシルエットにメリハリをつけるのもオススメ。
ジップ付きのスプレッドカラーとボリューミーなラペル使いで優雅なフォルムを生み出す。ボタンのないクリーンなデザインとやさしいクリームカラーが顔まわりを明るく優しい印象に。
旬のバランスを完成させるならショート丈を
胸もとのボタンが目を引くハイネックタイプは、カジュアルなラグランスリーブとゆとりある袖のサイジングが特徴。トレンチのきちんと感はそのままに、春らしい軽やかな着こなしを演出。
ドレス感覚で着たい個性派トレンチコート
ユニークなフォルムが目を引く個性派トレンチ。着こなしのキメ手はさりげない肌見せと、ひねりの効いたディテール使い。一枚で存在感があるからこそ、ニュートラルなカラーでモダンに装いたい。
愛らしいパフリーブは、甘くなりすぎないよう黒ボトムで程よく引き締めるのが正解。袖から覗くアーガイルニットがほんのり大人の可愛さをプラスする。
スカーフをドッキングしたような変形デザインは、一着で充分な存在感を発揮。スカーフは首もとでぐるりと巻いたり、そのままラフに垂らしたり、自由なアレンジを楽しむのが今っぽい。足もとはフェザーヒールで思いっきりプレイフルに。
マッキントッシュのトレンチに、セシリー・バンセン(CECILLIE BAHNSEN)ならではのロマンティックなディテールを落とし込んだステートメントコート。大胆なバルーンスリーブが愛らしい。
フロントにあしらったスカーフ風のパネルが優雅な雰囲気を漂わせる。パネルはエポーレットに通したり、そのまま肩からラフに垂らしたり、その日のシーンや気分で自分らしくアレンジを楽しもう。
2. テーラードジャケット
正統派シルエットをモダンに纏う
きちんと感を備えたテーラードジャケットは、ベーシックな黒やグレーなど、ニュートラルなカラーが今年も勢揃い。スタイリングのアレンジ次第で、フォーマルなジャケットスタイルからドレスアップまで、さまざまなコーデが完成する。変化球を楽しむなら、シースルーのスカートにカラータイツを差し込むだけでドラマティックな雰囲気に早変わり。トレンドのシルエットを取り入れたい人には、ボクシーなマルニ(MARNI)のショート丈がオススメ。
オールブラックで叶えるグラマラスなドレスアップ。ボディを際立たせた大胆なフリンジドレスは、端正な黒ジャケットだからこそ品よくまとまる。
構築的なビッグショルダーが際立つチェスターコート。ダブルブレストにフロントボタンを施し、裾にかけたAラインのシルエットが特徴。サッと羽織るだけでエッジィとフォーマルのバランスを叶えてくれる。
注目のピンストライプ柄は、程よいフェミニニティを感じさせるシングルタイプが狙い目。ヒップにかかる丈で、抜け感のあるシルエットを叶える。フロントにさりげなくカットアウトを施し、あわせるインナーで変化球が楽しめる。
ハンサムに着こなしたいボクシーなショート丈
ボックスシルエットを活かしたジャケットはセットアップでハンサムに。カジュアルなショート丈とゆったりとしたボトムの仕立てで、フォーマルになりすぎずこなれた雰囲気に。
滑らかなコットンキャディ素材で仕立てたショート丈ジャケット。メンズっぽいボックスシルエットでありながらも、大きなポケット使いとAラインの裾が可愛さを引き立てる。背面にはバックプリーツを施し軽やかなシルエットに。
3. レザージャケット
コンフォートに着る大人のワードローブ
着回しが効くブラウンのレザージャケットは肩幅にボリュームをもたせ、しなやかなオフホワイトのロングスカートをあわせることでリラクシングな雰囲気に。今年はハードになりすぎないソフトなシルエットや素材使いが旬のスタイルをつくる鍵に。フォーマル感のあるマリーン セル(MARINE SERRE)のテーラードや、一枚でドレスライクに着られるヘルムート ラング(HELMUT LANG)、ほか春先まで活躍するヴィンテージライクなジャケットもラインナップ。
胸もとの大きなポケットがアクセントになったミリタリー風のレザージャケットは、ラフに着崩すのが今っぽい。ボトムは反対色のホワイトでライトに、足もとはスパンコールが煌めくフラットシューズで程よくレディに仕上げて。グリーンのスエットをぐるりと巻けば差し色効果もバッチリ。
アイコニックなムーングラフィックを散りばめたクラシカルなデザイン。上質なラムスキンを使用し、軽くて柔らかな着心地もポイント。フレアシルエットの袖が女性らしいフォルムを描く。
気品を漂わせるドレッシーなロングライダース
王道のライダースも今年はロング丈がトレンドに浮上。味のあるレザーの質感とシャープなフォルムは一着で着ても主役級の存在感を放つ。ゴールドのアクセサリーをプラスすれば、黒とのコントラストでメリハリのあるスタイルが完成。
程よいコクーンシルエットとボリューミーなラペル使いが目を引くドレスライクな逸品。ハードになりがちなライダースもロング丈だとエレガンスがアピールできる。
ミニマルなロングレザージャケットはトレンドに左右されない鉄板アイテム。重くなりがちなブラックは、リネンのセットアップをあわせることで軽やかな印象に仕上がる。
センシュアルな佇まいを演出するラムスキンのコート。シャープなIラインのシルエットと背面にあしらったセンターベントによって、ボディの動きをしなやかに魅せてくれる。付属でピンバックルのベルト付き。
遊びを効かせたヴィンテージライクなレザーの風合い
レザーの風合いを活かしたヴィンテージライクなジャケットは、クリーンなシャツ×フリルスカートで甘辛にコーディネート。ラフに結んだ蝶ネクタイも小気味良いアクセントに。足もとは黒のロングブーツでシャープに引き締めて。
おしゃれ上級者はダメージ加工のライダースを主役に、ボディスーツでワイルドに決めて。シアーな黒ストッキングのコントラストによって、エッジィかつ妖艶な雰囲気を醸し出す。
柔らかな印象を狙うなら、ちょっぴりレトロなブラウンをチョイスしたい。大きめのラペルは2wayのアレンジが可能で、ステンドカラーにすればハイネックに。動物由来の成分を含まないアニマルフリーの素材を使用。
ヴィンテージ加工が施されたレザージャケット。マットなレザーの質感と程よいユーズド感が暖かみを感じるデザインに。オーバーすぎないシルエットでボトムを選ばず着回しが楽しめる。
4. レインコート&ナイロンジャケット
機能性とモードなエッセンスを融合
機能性とデザイン性を備えたレインコート&ナイロンジャケットも年々スタイリッシュに進化し続けている。デイリーに着こなすには、色使いや素材の組み合わせがポイントに。たとえば黒のロングドレス×パープルのナイロンジャケットなら、キリリとした色彩の調和が生まれ、異なるテイストも上品にまとまる。ほかワンピース感覚で着られるワイスリー(Y-3)のレインコートや、ストリートで映えるアンダーカバー(UNDERCOVER)×ザ・ノースフェイス(THE NORTH FACE)のコラボなど話題の新作もチェックして。
エアリーなレインコートはミニワンピ風に着こなして。インナーもオフホワイトの同系色でまとめればラフすぎず、コーディネートに奥行きを生み出してくれる。足もとはスタイルを格上げする華やかなヒールがマスト。
内側のパネルとフードの取り外せるレイヤード仕立てのジャケット。ドローストリングでウエストを絞ればレディなシルエットに。ボディは耐水性の高い100% リサイクルポリエステルを使用し環境にも配慮している。
大胆なオレンジが目を引くシェルジャケットはアウトドアシーンはもちろん、ドレスアップにも対応できる。今年っぽく着こなすなら、キャミソールをインした甘辛ミックスに挑戦を。相反するテイストを組みあわせることで、定番のスポーツルックがグッとスタイリッシュに。
アンダーカバーxザ・ノースフェイスのコラボレーションによるSOUKUU(創空/ソウクウ)コレクション。登山向けのウェアに用いられる最先端のクノロジーを搭載し、アウトドアシーンに加え春先から梅雨までデイリーに活躍。ユニセックスなグリーンとレッドのバイカラーがストリートに映える。
5. ペールカラーのアイテム
春の訪れとともに可憐に纏いたい
可憐なムードを演出するペールカラー。今シーズンはフレッシュなイエローや、ラベンダーのように華やかなパープル、愛らしいピンクのジャケットがジャックムス(JACQUEMUS)などの人気ブランドから続々と登場。着こなしのポイントはきちんと感とラフさのバランス。クリーンなシングルジャケットにレースのドレスを忍ばせるなど、色と素材の組み合わせで軽やかにブラッシュアップして。
軽やかなパステルイエローが目を引くシングルタイプのジャケット。比翼仕立てのボタン使いで無駄な装飾を省き、袖口にスリットを差し込むことで現代的なルーズシルエットに仕上げている。
軽やかなグリーンのジャケットは硬くなりすぎず、適度なフォーマル感も実現。イエローのワイドパンツを合わせることで、表情豊かな色のグラデーションを生み出す。仕上げは大きなフラワーアクセで遊び心をプラスして。
ライムグリーンのエナメルコートを主役にした、大人のデニムスタイル。ベーシックでありながらも、フレッシュな色の組み合わせが春の訪れを感じさせる。
クラシカルなツイードジャケットも、春らしくグリーンのコントラストカラーをチョイスしたい。大きめのスナップボタンと上品な襟がアクセントとなり、コンパクトな丈感はパンツにもスカートにもマッチする。
いつものジャケットスタイルに変化球を加えてくれるのが、発色の美しいパープル。斜めに配置したダブルブレストボタンと丸みを帯びたポケットもディテールのアクセントに。
華やかさとエレガンスが共存するライトピンクのスパンコールをあしらったテーラードジャケット。胸もとにはさりげなくダブルパイピングポケットを配置。軽やかなジャケットコーデを楽しみたい時の主役アイテムに。
Photos: Getty Images(Snap) Text: Megumi Otake Editor: Mayumi Numao