ウィンとブライト。ファッション界も注目の二人が語るコレクションデビュー
初々しく一途な学生同士の恋をみずみずしく描きあげ、タイ発のBLドラマブームの牽引役となった「2gether」。続編や映画版も制作され、同国のエンターテインメントの知名度向上やタレントのグローバル進出へ大きく貢献する結果に。そんな話題作でW主演を務め大ブレイクを果たしたのが、ウィンとブライトだ。ウィンが貴公子然としながらも親しみやすい気品を漂わせる傍らで、ブライトは確固たる意志を宿したオーラと吸い込まれるような眼差しで周囲を魅了する。二人の放つ圧倒的な美貌とタイプの異なるチャームは、間違いなく同作品の大きな華であり、見どころのひとつといえるだろう。
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二人はそれぞれ俳優業のみならず、音楽活動や自身のファッションブランドの立ち上げなどにも従事し、世界的なセレブリティとしての輝かしいキャリアを邁進中。またウィンはプラダ、ブライトはバーバリーのブランドアンバサダーに就任し、モードファッション界でも見逃せない存在となった。バランスのとれた長身の体躯は、どんな服も華麗に着こなす。メゾンのアンバサダーとして参加した初のファッションウィークを振り返り、ウィンは次のように話してくれた。「豪華なショーに出席するのは初めてのことで、最初はどう振る舞えばよいのかわかりませんでした。でも、行ってみたら本当に楽しくて! 周囲の人たちと感想を言い合うことで、自分の中に新たな発見も生まれましたね」。ブライトも、自らの役割への責任感を抱きつつ、その機会を好ましい体験として吸収したようだ。「ただ観に行くのではなくアンバサダーとしての参加だったので、ワクワクとともに緊張やプレッシャーも感じていました。でも実際に行ってみたら、テレビやインターネットで観るよりもずっと満喫できた」
等身大の自分と向き合うこと。それがパフォーマンスに繋がっていく
服を美しく着こなすためにはもちろん、出演作の役づくりなどにあたり、忙しい合間でのボディメイクはどのようにおこなっているのだろう。「ジムでダンベルを使った運動をしたり、時間が合えば友達とサッカーをしたり、いろいろです」とブライト。「最近いちばん好きなのはボクシングで、週に何回かやっていますね。ドラマの役柄にもよりますが、ボクサーとしての理想は、体脂肪が少ないけれど筋肉がしっかりある体」。一方でウィンは「僕はもっと厚みを出したい。はっきりしたラインのある体に憧れます。ジムでのウェイトトレーニングのほか、エクササイズはサッカーやゴルフ、ウェイクボードなどが主流かな」。いずれも筋肉に負荷をかけた無酸素運動のほかは、思い思いに楽しめるスポーツに興じて理想へ近づけているもようだ。
また、ドラマやSNSを見ていても一目瞭然なのが、二人のきめ細かくなめらかな肌。聞けば、タイでは男性もスキンケアをすることが、以前からごく当たり前に浸透しているのだという。ウィンによれば「いつ始めたか聞かれても、“生まれたときから”という答えになってしまいます(笑)。タイは暑い国だからか、男性も肌の手入れをすることが習慣になっているんです」とのこと。「僕はいつも、お気に入りの美容液を2品重ねてからクリームで蓋をします。あとは目の周りにアイクリームを塗って終わり。美肌の秘訣は……たくさん寝ること」。その隣で「特別なことは何もしていません」と話すブライトも、聞けばスキンケア歴は小学生の頃からなのだそう。「ラインナップは洗顔のあとに化粧水、セラム、乳液。夜だけアイケアを使い、最近は週2〜3回フェイスマスクをすることも。あとは日焼け止めを必ず塗りますね」。古の時代よりスパ大国として知られるタイのケア事情に、学ぶことは多そうだ。
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音楽にゆかりの深い家庭に生まれて感性と技術を養い、「ゆくゆくはアートや写真にも活動の幅を広げてみたい」と話すブライトと、さまざまな分野でプロとして研鑽を積む過程で「日々が勉強と発見の連続」だと感じているウィン。多忙な日々の中で、ポジティブなマインドを保つための方法を聞いてみた。二人に共通しているのは「好きなことを仕事にしている事実に、感謝しかない」というマインドセット。「幸運なことに、今やらせてもらっているのはどれも本当に楽しくやりがいのある活動ばかり。朝起きたら“だるい仕事”ではなく“好きなことをやりに行く”と捉えていますよ」とウィンが微笑むと、ブライトが頷きながら付け加える。「例えば音楽活動などで難しい課題が生じても、ごく前向きに取りかかります。頑張るしかないのだから、できることをやる。あとはマイルールとして“終わったことを後悔しない”というのがありますね」
与えられる環境とチャンスへの謝意を胸に、更なる夢の実現へ向かって羽ばたく二人。今後挑戦したい仕事と、お互いに似合うと思う役柄についても考えてもらった。「ミュージシャンになることが幼い頃からの夢だったので、ソロコンサートはぜひやりたいですね。将来的にはワールドツアーができたら」と、ブライトの表情には迷いがない。「ウィンに似合いそうなのは、アクション映画かな」。その言葉に「アクション、楽しそう!」と応じたウィンは「演技をもっと頑張って、海外の俳優陣とも共演してみたいです」。彼がブライトに挑戦してほしいのは「コメディアンの役」とのこと。いたずらっぽい表情を向けられ、普段は人見知りな当のブライトもつられて笑う。「それは……自分でもどんなふうになるか想像できません(笑)」。互いに刺激をもたらし高め合いながら、彼らはこの先もとりどりの活躍を見せてくれそうだ。
Photo: Naoto Date Styling: Ryota Yamada Editor: Misaki Yamashita, Kyoko Muramatsu