眉上数センチのところで無造作に切った、個性派ファッショニスタ御用達の前髪。今年らしくアップデートするなら、毛束の量と額に沿わせたフォルムに注目を。カットする束をごく少量ずつに分けることで、ラフなカットラインでも繊細な表情が。さらに、前髪全体のちょうどよい量をしっかり見極め、重くなりすぎず額にぴったりと貼りつくような趣を生んでいる。ヘアにクセがある人は、ストレートパーマでこのデリケート感を叶えることも可能。グッとフェミニンに洗練されるはず。
グッドガールな雰囲気のミディアムレングス。前髪は、センターパートぎみにこめかみの辺りへ流したヘアを中心に、ほんの少しの毛束だけを額の真ん中へステイさせて。おでこがほどよく見え、フレッシュ感と小顔効果を同時に手に入れられる。コンサバな印象を減らすコツは、ヘアのテクスチャー。完璧にセットしたツヤ髪よりも、トップの辺りをあえてふんわりドライに保って、ノンシャランなテイストを。
眉のはるか上でギザギザのラインを描くボーイッシュなバングスは、少年っぽさを醸し出すと同時に、潔く額を見せることで理知的な印象にも。毛束ごとにサイドに流し、ぴったりとなでつけてタイトにセットしたら、メイクにはあえて太く長めのリキッドアイラインやボルドーレッドのマットリップを。オーセンティックなしっかりメイクのパーツを2つつくっても、ちょうどよいバランス感が保たれ、極上のコケティッシュルックが実現。
頭頂からふんわり厚めにとった前髪を、眉くらいのラインでカットしてフェミニンに。全体的にゆるいくせ毛風のウェーブがかかっているので、今っぽいソフトなムードが。ちょっぴり額がのぞく部分もあるため、ブラックのスクエアサングラスをかけても優しい雰囲気をキープできている。こめかみ周りのヘアは顔を縁取るように徐々に長くしていき、サイドへ自然につながる、流れるようなラインを意識して。
こちらもちょうど眉にかかるくらいの、ほんのり額が見えるストレートバングス。特徴的なのが、サイドのヘアへの“つなぎ目”をつくらず、眉尻あたりで切り替えをつけているところ。思い切ったカットラインがちょっぴりレトロで芯を感じさせ、ジェーン・バーキンを彷彿させるパリジェンヌらしい雰囲気を連れてくる。テクスチャーはあくまでソフトに、風の流れの赴くままに任せるのが正解。
Text: Misaki Yamashita Editor: Yu Soga