自眉、自まつ毛の黒を生かして、ほんのりトーンアップ
ベースメイクで明るさを仕込んだら、ポイントメイクもそれに似合うトーンに揃えたいところ。ヘア&メイクアップ・アーティストのHARUKA TAZAKIさんはこう語る。「肌が明るめのピンクニュアンスの場合、眉やまつ毛も淡く染めると好バランスに。可能なら目の色、髪の色も明るくすると、若く美しく、聖なるもののムードが漂うんです」
赤み系のマスカラでさっと眉を整えたり、まつ毛にブラウン系を選ぶと表情がぐんと柔らかくなる。ビューラーも頑張りすぎず、あえて使わないというチョイスも現在っぽい。
「ビューラーをしないという“抜き”があるのもモダンですし、まっすぐ下を向いたまつ毛が作る影は、色っぽさや可愛さのもと。戦闘モードで目をぱっちり見せたいならビューラーもいいのですが、時にはお休みしてまつ毛の影を楽しみ、その分リップなどにポイントをもたせてみては?」
まぶたや唇のくすみもベースとして計算に入れ、そこに重ねた際に発色が美しいものを選ぶと失敗がないそう。また、冷えや疲れなどでくすみ感がある場合は、インナーケアや巡りケアを取り入れて。デジタルデバイスに晒された目もとには、くすみ&疲労解消としてのツボ刺激も効果てきめんだ。
話を聞いたのは……
HARUKA TAZAKI
ヘア&メイクアップ・アーティスト。広告や雑誌、WEBなどで幅広く活躍。内面を映し出す素のメイクから大胆かつアーティスティックな作品まで手がけるセンスと確かなテクニックに多くのファンが。春よりNYにベースを移す予定。@harukadebeau
Text: Satoko Takamizawa Editor: Toru Mitani
※『VOGUE JAPAN』2023年3月号「美を刷新する“影”の操り学」転載記事。