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皮膚科医に学ぶ! トラブルを寄せつけないタフな美肌づくり。

紫外線や大気汚染など外的ストレスに常にさらされている肌は、特に気候が変動する季節の変わり目にダメージを受けがち。長引くマスク着用に春先は花粉も加わり、肌はますます弱体化。今回は皮膚科医が教えてくれた肌悩みのない健康的な強い肌を得る手段と、最新の低刺激コスメをピックアップしてご紹介。
【2022年春のスキンケア】皮膚科医に学ぶ! トラブルを寄せつけないタフな美肌づくり。
春先の肌トラブルの主な原因はバリア機能の低下。

寒い冬から暖かくなる春への変わり目は、肌トラブルを引き起こす人が多く、皮膚科に駆け込む人が増える時期。「春先は気温が上がるわりに湿度が低いままなので、皮膚がその変化に追いつかず肌荒れしやすくなります。さらにコロナ禍のマスク着用による乾燥や摩擦も不調の原因に」と教えてくれたのは、ウォブクリニック中目黒の総院長、高瀬聡子先生。「花粉症も目のかゆみや鼻水など粘膜症状にとどまらず、赤みやひりつきなど皮膚炎をともなう症状がここ数年で増加しています」。赤みやひりつき、かゆみ、そしてカサつきなど急に現れるこれらの症状は、外的刺激によるバリア機能の低下が要因。タフな肌に立て直すには、肌内部の炎症を鎮静させて、バリア機能を回復させるケアにシフトする必要がある。

TIPS1:肌の潤いを守るバリア機能を徹底的に強化。

〈左から〉刺激になる成分を排除し、肌に必要な成分のみを厳選配合。肌が敏感に傾いている時の休息ケアにうってつけ。センシティブ スキン ローション 150ml ¥3,630/オサジ エイジングサインが気になる肌の湿潤環境を整える高機能乳液。肌のすみずみまで行き渡らせ、保湿と保水のダブルケアを実現。エミング エマルジョン R 100ml ¥9,680/THREE

〈左から〉バリア機能をサポートする温泉水や注目のCICA成分を配合。乾燥による小ジワにもアプローチ。シカデイリー セラム 30ml ¥3,850/ユリアージュ(佐藤製薬) リッチな高保湿バームが皮脂膜をサポートしながら乾燥から肌を守る。やさしく包み込んでふっくらとした肌に。シクロ プラス バーム 50ml ¥18,700/エステダム(ナオスジャパン)

「バリア機能には外的刺激や紫外線をブロックして守る役割と同時に、肌の潤いを保持する役割があります。水分を抱え込んで逃さない細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)や、皮脂膜を強化することが大切」。トラブルを寄せつけない強く健康な肌は、潤いのもとになる水分と、それをキープする油分のバランスがいい状態といえる。スキンケアにおいては、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなど保湿成分が含まれるアイテムを選ぶことが重要。「水分と油分をきちんと与えて水分保持能力を高める保湿ケアを徹底して。肌が刺激を感じるアイテムは避け、化粧水は肌に穏やかに作用する敏感肌用がおすすめ。乳液やクリームなどオイルリッチなアイテムで皮脂膜を強化するケアもお忘れなく」

TIPS2:乾燥や肌荒れを防ぐスペシャルケアを投入。

〈左から〉3D設計のシートマスクに、CBDをはじめ外的刺激から肌を守り、潤いとハリを与える美容成分をたっぷり配合。キメの整った肌に導く。CBD ナイトリカバーフェイスマスク 25ml x 5枚 ¥6,490/ワララ(バランスド) マイルドな低刺激設計ながら、パワフルな角質ケアを叶える洗い流すタイプのマスク。ゆらぎ肌のごわつきもすっきり。AGL フィト ラディアンス フェイシャル 50ml ¥7,150/ベアミネラル 肌荒れを防ぐ有効成分に加え、潤いとハリ感のある肌を目指して厳選したチャージ成分を配合。困ったときの集中ケアに。セラムオプティマイザー(医薬部外品) 7ml ¥2,750/アユーラ

潤い不足でバリア機能が十分に働かなくなると、肌は外的刺激を受けてより乾燥して荒れやすい状態に。「バリア機能をアップするために欠かせないのが保湿。潤いを逃さずキープするケアこそが、健やかで強い肌をキープする鍵です」。乾燥や肌荒れを回避したいときは、基本のお手入れのほかシートマスクなど、効率よく肌を保湿するスペシャルケアアイテムが重宝。バリア機能が低下する古い角質を除去するケアも、肌に負担のない低刺激タイプを選ぶことで定期的に行いたいスペシャルケアだ。また予想できない肌荒れのために、集中ケアで刺激に負けないよう肌を整えるケアも必要に応じて取り入れて。「かゆみや赤みがひどい場合は、化粧品に頼らず皮膚科を受診しましょう」

TIPS3:素肌力を高める皮膚常在菌のバランスを見直す。

〈左から〉3種のオーガニック成分に加え、砂糖を発酵プレバイオティクスを配合。水と反応すると泡立ち、メイクや毛穴の汚れもさっぱり洗い流す。フラワーブーケ クリーン クレジング&ウォッシュ 200ml ¥3,300/メルヴィータ 独自のプレバイオティクス複合体を配合した機能性オイル。ゆらぎや乾き、くすみなどにアプローチし、肌本来の力を立て直す。MA SUPER-B オイル 30ml ¥11,000/ストリベクチン®

肌の上には、美肌菌と呼ばれ肌に良い働きをする善玉菌と、肌トラブルを引き起こす要因になる悪玉菌、そして条件次第で良くも悪くもなる日和見菌という主に3種類の皮膚常在菌が存在している。「この皮膚常在菌のバランスが取れていることが、健全な肌を保つためには重要。水分保持能力のあるバリア機能とは別に、バランスを取ることで外的刺激から肌を守る役割を担っています」。免疫力が下がると肌が荒れやすい人は、皮膚常在菌のバランスが崩れている可能性が。常在菌のバランスを整える微生物、プレバイオティクスなどに着目した菌活スキンケアも、対策の一つとして考えられる。

TIPS4:バリア機能を低下させる紫外線ケアも必須。

〈左から〉肌をしっかり保湿しながら、紫外線やブルーライトなど日中のさまざまな刺激から肌を防御。メイク前の下地としても使える。プロテクションクリーム SPF20・PA+++ 40ml ¥3,080(3月4日発売)/アンブリオリス 擬似バリア膜を形成し、肌荒れに悩む肌を刺激から徹底ブロックする保護バーム。水分蒸散もしっかりと抑制。フィルナチュラント エクスバリア プロテクトリペアバーム ノーカラータイプ SPF45・PA+++ 20g ¥3,850/ドクターフィル コスメティクス

「紫外線を浴びると、肌は自らを守るために角質を厚くしてブロックしようとします。厚みを増した肌は潤いが浸透しにくくなるうえ、乾燥しやすくなり保湿能力もダウン。さらにターンオーバーも乱れ、炎症を発生しやすくなるなど、いいことは一切ありません」。バリア機能を守るためには保湿ケアとともに、UVケアも必須というわけだ。肌への刺激に不安を感じている人は、UVカット成分を要チェック。「カサつきや肌荒れが気になるときはノンケミカル処方を選ぶなど、肌への刺激や優しさ重視でセレクトして」

話を聞いたのは……
高瀬聡子
皮膚科医。ウォブクリニック中目黒総院長。ドクターズコスメブランド、アンプルールの開発ディレクターも務める。丁寧で的確なカウンセリングにより美容医療は多くの人から支持され、美容法を解説する著書も多数。

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Editor: Manami Ren, Rieko Kosai