今や、コスメやトリートメントは環境に配慮するのが当たり前。とはいえ、プラスチックも蜜蝋（蜂が激減しているので稀少なものになりつつある）も使わず、シュガーペーストで脱毛するなど、「SUGARISTA TOKYO」のエシカルなトリートメントの右に出るものはいないだろう。中でも、デリケートゾーン周辺までほぐされて芯から癒されると評判のメニューを受けにお邪魔してきた。
全裸になり、ベッドのシーツの間に潜り込む。フットバスで足を温め、アロマを垂らしたアイマスクをつけ、香りに包まれてスタート。シーツの上から手をあて、ゆらゆらと体を揺らしていく。そのリズムに身を委ねていると、自身の体に力が入っていたのがよくわかる。波間をたゆたうような心地よさにぼんやりしているうちに、温めたオイルを使ったマッサージへ。胸、肋骨まわり、お腹とリズミカルにほぐされ、呼吸が深くなっていく。さらに、硬くなっていたそけい部やIラインの脇もみっちりマッサージされ、お腹の中からぽかぽか温まる実感が。凝っていたらしく、骨盤底筋をほぐされたときにはゴリッとした手応えもあった。とろとろと瞑想状態のようにまどろみ、目を開けたときには遠い旅から帰ってきたような感覚に。胸や脇腹、それに骨盤底筋など、通常のトリートメントではあまり触れない部分を丁寧にほぐされ、不思議な高揚感に包まれた。
ぼうっと幸福感に包まれながら帰宅し、食事をしていると驚きが。食材の味がいつもよりはっきり、くっきり感じられてやたらと美味しい。お腹が満たされたらぴたっと食べるのを止め（いつもはダラダラ食べてしまう）、早めに入浴してこんこんと眠った。もちろん翌朝はすっきり目覚め、その瞬間から気持ちよく動けたのは言わずもがな。いろんな雑念が払われて、プリミティブなあり方に立ち帰れるインティメイトなマッサージ、現代人に必須かも。
SUGARISTA TOKYO
東京都港区南青山（詳しい住所は予約時に連絡。最寄り駅は表参道、外苑前）
TEL／非公開（予約はHPより）
10：00～19：00 不定休 要予約
www.sugaristatokyo.com
Editor's Profile
SATOKO TAKAMIZAWA
ビューティー・エディター、ライター。都内を中心としたサロンやクリニックをめぐり、スペシャルケアを体験。本当に良かった施術や美容医療をアウトプットしている。何があってもハイヒールで活動し、脚のケアは念入りに。2児の母で、最近マイホームに引っ越しした。
Editors: Satoko Takamizawa, Toru Mitani
※『VOGUE JAPAN』2022年8月号「BEAUTY INSIDER」転載記事。
