「自分の頭の中で、思い込みが生まれていたんです。つまり、 私は一種の……“ロールモデル”にならないといけない、という思い込みです」。バイデン大統領の就任式で自作の詩を披露し、そのエネルギッシュなパフォーマンスで世界を虜にしたアマンダ・ゴーマン。『VOGUE JAPAN』8月号では、詩人・作家としてのキャリアを飛躍させ、圧倒的な影響力を持つ存在となった彼女のスペシャル・ロングインタビューを掲載する。
教育は何よりも重要という方針を掲げる中学の英語教師の母のもとで、双子の姉ガブリエルとともに育った。5歳の頃から取り憑かれたように睡眠を削って文字を綴り続け、2017 年には17歳で全米青年桂冠詩人第1号に。「どうしても眠ってほしいという母から25セント硬貨をお駄賃として渡されて、それでも朝5時を過ぎてからようやく眠るくらいでした」。アマンダの現在に至るまでの軌跡を、本人の言葉と、母を始めとする周囲の人々の言葉を通じて追うこの記事中で、友人や同僚、家族の誰もがアマンダの成功は全く意外ではないと口を揃える。
「何かリソースが欠けている環境で育ってきた人の場合、贅沢は禁断の果実だという思いが常にぬぐえないのです」。そう語るアマンダの暮らしぶりや、仕事を選ぶ際の判断基準、ソーシャルメディアとの付き合い方も明かされるこの記事には、アマンダ・ゴーマンという“現代のインフルエンサー”を知る手がかりが詰まっている。