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オリヴィア・ロドリゴ、中絶権を認めない米最高裁の判断に抗議。

Z世代のポップスター、オリヴィア・ロドリゴがイギリスで行われたグラストンベリー・フェスティバルに初出演。アメリカで中絶権を認める判例を覆した最高裁の判断を受けて、ステージ上から痛烈なメッセージを突きつけた。

Photo: Getty Images

3年ぶりの復活を遂げた世界最大級の音楽フェスグラストンベリー・フェスティバル。今年はビリー・アイリッシュがヘッドライナーを務め、3日間に渡りポール・マッカートニー、ダイアナ・ロス、ケンドリック・ラマーといった錚々たるアーティストたちが出演した。

中でも特記すべきは、会場とインターネットの両方で反響を呼んだ19歳のオリヴィア・ロドリゴによるパフォーマンスだ。チョポヴァ ロウェナ(CHOPOVA LOWENA)によるY2K風のカスタムルックを纏って登場した彼女は、「Drivers License」や「Brutal」などの大ヒット曲を披露し、観客を沸かせた。

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この日、サプライズゲストとしてリリー・アレンを招いたオリヴィアは、リリーの代表曲「Fuck You」を選曲。1973年からアメリカの女性の中絶権を合憲としてきた「ロー対ウェイド判決」を覆した最高裁に向けて選んだという彼女は、マイクを握りしめながら次のように述べた。

「アメリカで起こったことに胸が張り裂けそうです。最高裁は、女性が安全な中絶を受ける権利を覆すことを決定した。このせいで多くの女性たちが命を落とすことになる。本当にショックで、とてつもない恐怖を感じています。次の曲を、私たちの自由なんてどうでもいいと思っている最高裁の5人の判事に捧げたい。サミュエル・アリート、クラレンス・トーマス、ニール・ゴーサッチ、エイミー・コニー・バレット、そしてブレット・カヴァノー、私たちはあなたが大嫌い」

オリヴィアはファン離れを恐れることなく、最高裁が「中絶は女性の権利」だという49年前の判決を覆したことで女性の健康と命が危険にさらされると訴え、判事たちに真っ向から抗議したのだ。彼女のほかにも、数多くのアーティストたちが声を上げている。

Text: Liam Hess Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK