衣類は自分にだけ優しければいい?
肌が敏感なので、昔から上質なコットンなど自然素材で肌触りのいい生地のインナーは大好物。ですが、最近、衣類について自分にだけでなく、地球環境にも優しいかどうかを考えるようになりました。きっかけはプリスティンでノンプラスチックのランドリーネットに出合ったこと。プリスティンといえば、サステナブルなものづくりでカルト的な人気を誇るオーガニックコットンブランドとして有名です。
同ブランドが新しく開発したランドリーネットは2タイプ。70×50cmの大判のものと、ランジェリー用の袋状のものの2タイプ。どちらも、生分解性に優れたでんぷん由来のポリ乳酸繊維とオーガニックコットンを編んで作られた洗濯ネットです。 ノンプラスチックにこだわり、ファスナーを使わず、大判の方はひもを結んで閉じる仕様に、ランジェリー用は口がゴムになっています。
洗濯するたび、マイクロプラスチックが海や川へ流れ出す。
少し前に、化粧品業界では、スクラブとして使われるマイクロプラスチックビーズなどの問題が広く言われていましたが、それよりも深刻なのが、プラスチック製品が自然環境中で紫外線や衝突などの影響を受け、破砕され細分化されてマイクロサイズになったもの。日々の洗濯の過程でもマイクロプラスチック化が起こっています。
世界中で生産されている食塩(海塩)の9割にマイクロプラスチックが……という調査報告のニュースも記憶に新しく、海洋生物のみならず、人体への影響も懸念されることは割りと知られているかと思います。ですが、洗濯による汚染がその原因の一つであることはまだあまり知られていないのではないでしょうか。
完全に、プリスティンさんからの受け売りではあるのですが、近年、毎日の洗濯で衣類から抜け落ちる短繊維が、 海洋汚染の原因の一つになっていることが明るみになったのだそう。 ポリエステルなどの化学繊維はもちろんのこと、 コットンなどの天然繊維でできている繊維製品も含め、 衣類を洗うたびにマイクロファイバーが抜け落ちます。それが 排水され、処理場でろ過しきれずに通り抜けたものが、川へ、そして海へと流れていくのです。 特に、生分解性の低い石油からできた繊維は、分解されずに海中に漂い続けるという……。洗濯により増え続ける海中のマイクロファイバーが、 私たちの食卓にのぼる水や塩などあらゆるものに入りこんできている恐れがあります。
ですから、毎日洗濯する衣類を自然界が代謝できるナチュラルな素材のものにすることに加え、洗濯ネットにもプロスティック製のものを使わないようにすることは、海洋汚染防止になるというわけです。一つ、気づきとして嬉しかったのは、これまで自分の肌のために選んでいたコットンやシルク、リヨセルなどの自然素材が、地球や私たちの体にも優しいのだということ。都会の真ん中に暮らしていると、地球環境を遠い世界のことと感じがちですが、私たちの体そのものが自然であり地球の一部だと思うと、肌で感じること、フィーリングってあながち間違っていないのだなと納得した瞬間でもありました。
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