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すべては昨年6月、2021年春夏パリメンズファッションウィーク中に、ヴェトモン(VETEMENTS)が鍵付きのインスタグラムのアカウントを設立したことから始まった。本家ヴェトモン(VETEMENTS)は、公式のインスタグラムのアカウントに謎めいたビデオを投稿し、そのキャプションには「秘密のプロジェクト」と綴られていた。タグ付けされていたのは、例のプライベートアカウントの「@vtmnts_project」(現在も鍵付きだ)。12万人以上のフォロワーを持つこのアカウントで突如、新たなブランドの初コレクションが発表されたのだ。
ヴェトモン(VETEMENTS)の綴りから母音を取り除いた「VTMNTS」というこの新ブランドに込められた想いは、「ファッション業界をより良い場所にしたい」ということ。ファッション業界への100%のコミットメントを象徴するかのように、初コレクションは計100ものルックで構成されている。
ストリートライクなロゴプリントや、バーコードのエンブレムといったオリジナリティのあるデザインに加え、人材育成や適切な素材調達といったことにも力を入れている。その姿勢は、大手企業に支配されがちな現在のファッション業界に対するアンチテーゼでもあり、インディペンデントを貫く「VTMNTS」のアイデンティティを表している。
ヴェトモン(VETEMETS)、及び「VTMNTS」の現クリエイティブ・ディレクターであるグラム・ヴァサリアは、新世代や無名のデザイナーに自由なクリエイションの場を与えることをひとつの目標に掲げている。それを実現するためには、従来のファッションブランドの考え方や経営方針に鋭く切り込み、より協力的な業界へと変わることが大切だ。
また、高品質であること、そして持続可能なブランドだということも基盤においている。「よりサステナブルな未来への第一歩」という2022年春夏コレクションは、ワイドパンツやテディジャケット、Tシャツなど、ウェアラブルでジェンダーレスなアイテムが目立った。さらに、熟練したジュエリー職人たちによるホワイトゴールドと純金のサングラスも発表し、アルチザンへの敬意も示している。
Text: Alexandre Marain
From VOGUE.FR
