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3万個の真っ赤なクリスタルに、口髭。ドージャ・キャットの“お騒がせ”クチュールビューティーを振り返り(Rieko Kosai)

去年秋のパリコレでも、度肝を抜くヘア&メイクで注目を集めたドージャ・キャット。パリでフィナーレを迎えたばかりの2023年春夏オートクチュールでは、そのインパクトをさらに超える爆弾級のビューティーを披露して、世界中を驚かせた。彼女の4つのルックを衝撃度の高い順から振り返ってみる。
3万個の真っ赤なクリスタルに、口髭。ドージャ・キャットの“お騒がせ”クチュールビューティーを振り返り(Rieko Kosai)
Photo: Jeremy Moeller/Getty Images

クチュールの幕開けに見せた、燃え上がる「インフェルノ」ルック

Photo: Jacopo Raule/Getty Images

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スキャパレリで見せた、ドージャ・キャットの“破壊的に”美しい真紅に輝くクリスタルメイクは、メイクアップ・アーティストのパット・マクグラスによって生み出されたもの。何人がかりで施したのだろう!? 3万個以上のスワロフスキークリスタルを約5時間かけて装飾したのだそう。迫力のビハインド・ザ・シーンは仏版『VOGUE』のInstagramでご覧あれ。

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あしらったのは、つけまつ毛? ダンディな“ちょび髭”ドールメイク

Photo: Marc Piasecki / Getty Images

ヴィクター&ロルフでは、かなりシュールなヘア&メイクを披露。ベースメイクをまるで蝋人形のように端正につくり込み、眉毛と口元にアイラッシュをオンした。どうやらこのちょび髭、つけまつ毛のよう。ハイブリーチしていたバズカットヘアをあえて真っ黒に染め上げたのが、一層シュールさを助長している。

クチュール後半戦は、ふさふさまつ毛のウイングアイメイクでシンプルに

ヴァレンティノのときは、黒髪のウィッグをかぶり、ロングアイラッシュをアクセントにした“ウェンズデー”風のヘアメイクで登場。

Photo: Stephane Cardinale - Corbis/Getty Images

ジャンポール・ゴルチエではアイブロウの位置にゴールドグリッターをきかせたブラウンメイクでシックに。

Photo: Arnold Jerocki/Getty Images

後日、ヴァレンティノジャンポール・ゴルチエでのドージャ・キャットのメイクは、アイブロウレス×ウィングアイメイク。眉なしメイクで十分インパクトがあるはずなのに、クチュール前半戦の印象が強すぎて、至極普通に見えてしまう不思議……。

ただよく見ると、ヴァレンティノのショーのときに彼女が下げていたのは、ジュエリーアーティストのCHRISHABANAのクチュールバッグとテキーラ、パトロのボトルというなかなかのクレイジーっぶり。普通じゃ終わらないのがキャット流だし、カメレオンのように七変化できる“キャンバス力”がすごいと思う。最後まで、世界中のオーディエンスを楽しませてくれた。