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アディアム10周年のショーは、日本の”お祭り”が着想源に。【2023年春夏 NYコレ速報】

アディアム(ADEAM)がブランド設立10周年を記念して、約3年ぶりにNYにカムバック。ゲストにはキャロリン・マーフィーなどトップモデルたちの姿もあった。

アディアム(ADEAM)が、ブランド設立10周年を機にNYに戻ってきた。パンデミック以来、東京で撮影したムービーでコレクションを発表してきたが、約3年ぶりに観客を招いたフィジカルなショーを開催した。

デザイナーの前田華子が今季のテーマにしたのは「お祭り」。ロウアー・イースト・サイドのルーフトップの会場には、カラフルな紙製のランタンがあちこちに飾られていた。ショーが始まると、ライトイエローやベビーピンクなどランタンの色彩と連動したアイテムが続々と登場し、いっそう鮮やかな風景が広がった。

アシンメントリーに施されたオーバーサイズのラッフルやボリューミーなドレープなど、ドラマティックなシルエットが続いていく。前田はこの記念すべきコレクションを、音のリズムや踊り子のパフォーマンスといった、お祭りならではのエネルギーを通して表現したかったという。フローラルプリントは、日本の伝統的なクラフツマンシップを讃え、木版印刷からインスパイアされたものだそう。

ほかにも、着物をヒントに、レイヤードを巧みに取り入れたり、帯をコルセットやハーネススカートとして解釈したり。日本の要素をふんだんに盛り込みながら、アディアムらしいクリーンでフェミニンなアイテムで、ブランドのアイデンティティと一貫した姿勢を見せつけた。

また、テイラー・ヒルキャロリン・マーフィーカレン・エルソンといったトップモデルたちもお祝いに駆けつけ、会場に華やぎを添えていた。ショー終了後の前田の表情を見ると、ブランドを設立したNYに戻ることは、10周年を祝うのにこれ以上ないほどふさわしい選択であったように思えた。

※アディアム 2023年春夏コレクションをすべて見る。

Photos: Courtesy of Adeam(Celebrity) Text: Maki Saijo