FASHION / Editors

発売中の『VOGUE JAPAN』9月号掲載のジェーン・フォンダのインタビューをチェックしてみて!(Mihoko Iida)

セレブリティ・インタビューなどの読み物を誌面で長年担当している私ですが、今までの中でもかなりの驚きと感動があったのが、2015年9月号掲載の「進化と復活を繰り返す、ジェーン・フォンダという生き方」です。ここでは、誌面では紹介しきれなかった彼女の魅力とトリビアをピックアップ!77歳にして「ファッション・アイコン」と呼ばれるその理由とは?

2015年のレッドカーペットからお気に入りのルックをセレクト。

Photos: (L to R) Rex Features/ AFLO, AP/AFLO, Reuters/AFLO

左の写真は、2015年2月にロサンゼルスで行われたグラミー賞に、ジェーン・フォンダ(77歳)が現れた時のもの。Balmain (バルマン)のエメラルドグリーンのジャンプスーツを着て出席。バックステージでジェーンに出くわしたリアーナ(27歳)がそのスタイルの良さに感動をし、「私も大人になったらあなたになりたい!」と叫んだようです(発売中の『VOGUE JAPAN』9月号p.66〜のインタビューをぜひ、読んでください!)。真ん中の写真は、今年のアカデミー賞後のVANITY FAIR主催のアフターパーティから。Zuhair Murad (ズハイル ムラド)のクチュール ドレスです。そして、右の写真は、今年1月のゴールデングローブ賞のレッドカーペットより。Atelier Versace (アトリエ ヴェルサーチ)を着用。

77歳にしてこの美しい姿勢とボディライン!1980年代に一世を風靡した「ジェーン・フォンダのワークアウト」と呼ばれたエアロビクスのエクササイズがあったのですが、77歳でこのスタイルならば、今からでも始めたい!と思いました〜。そして調べてみたら「復刻版」としてDVDも発売中です(当時はビデオだったので!)。

今年のカンヌ国際映画祭でもカメラを独り占め。

Photo: Reuters/ AFLO

誌面ではこちらの写真も入れたかったのですが、スペースがなくて断念!映画『Youth (原題)』に出演しているキャストがカンヌでのレッドカーペットに登場した場面。主演はマイケル・ケイン(左)で監督は『グレート・ビューティー/追憶のローマ』(2013年)のパオロ・ソレンティーノ。出演しているレイチェル・ワイズの姿も見えます。が、ジェーンの存在感に感動!Schiaparelli(スキャパレッリ)のクチュール ドレスでレッドカーペットを震撼させました。

映画『帰郷』で二度目のアカデミー賞主演女優賞を受賞。

Photo: Rex Features/AFLO

こちらの写真は1979年のアカデミー賞受賞式から。映画『帰郷』(1978年)で共演したジョン・ヴォイトが主演男優賞で、ジェーンが主演女優賞を受賞しました。ジョン・ヴォイトと言えば、アンジェリーナ・ジョリーの父親です。輪郭と目のあたりが、今改めて見てみると、やっぱり似ている!

ベトナム戦争のその後を描いた映画『帰郷』(1978年)。

Photo: Photofest/AFLO

ジェーン・フォンダという女優は、一時、政治活動家のトム・ヘイドンと結婚をしていたこともあり、かなり政治的な活動をしていたことでも知られています。ベトナム戦争反対運動にも深く関わり、アメリカ国内の一部から強いバッシングを受けていたこともあります。映画『帰郷』(1978年)では、悲惨な戦争を帰還兵や残された家族の目を通じて描いています。ジェーンが演じているのは、米海兵隊大尉の妻。ジョン・ヴォイトが演じているのはベトナム戦争で負傷し、下半身麻痺した帰還兵。ベトナム戦争の終戦が1975年だったことを考えると、わずか3年後にここまでパワフルな映画を世に送り出し、アカデミー賞も受賞した二人は世論も味方にしたのだと思います。戦争はあらゆる人を不幸にするという強いメッセージは今の時代にも通じる、大変貴重な作品です。

コメディ・センスも抜群な、『裸足で散歩』(1967年)。

Photo: Photononstop/AFLO

個人的に大好きな作品が映画『裸足で散歩』。コメディの巨匠、ニール・サイモンの戯曲の映画化で、主演がロバート・レッドフォード(当時のブラピとジョージ・クルーニーを足して二で割ったような、正統派イケメン俳優!)。二人はニューヨークのアパートに住む新婚カップルを演じていて、ちょっとした「誤解」から関係がこじれ、やがて修復するーーという、ある種のラブコメです。ファッションとヘアスタイルもとてもキュートで、「強い女性」の役柄が多いジェーンとしては、異質の作品です。ちなみに、『VOGUE JAPAN』9月号のインタビューでは、ロバート・レッドフォードとは「何もなかった」けれど、「ロバートに夢中だった」と語っています。@font-face { font-family: "MS 明朝";}@font-face { font-family: "Century";}@font-face { font-family: "Century";}@font-face { font-family: "@MS 明朝";}p.MsoNormal, li.MsoNormal, div.MsoNormal { margin: 0mm 0mm 0.0001pt; text-align: justify; font-size: 12pt; font-family: Century; }.MsoChpDefault { font-family: Century; }div.WordSection1 { page: WordSection1; }

大人のためのラブストーリー『アイリスへの手紙』(1989年)。

ロバート・デニーロと共演した『アイリスへの手紙』。

ジェーン・フォンダの代表作を語る上では忘れられがちな小さな作品ですが、私の中では「小さくてもキラリと光る」素敵な映画です。しかも、相手役はあのロバート・デニーロ!『ゴッドファーザー PART II』(1974年)や、最近では『アメリカン・ハッスル』(2013年)で、マフィアのボス役を演じることが多いデニーロですが、ここでは心優しい工場の料理人、スタンリーを演じています。で、ジェーンが演じる未亡人のアイリスと恋に落ちるのですが、スタンリーは実は字が読めないために職を失ってしまう……。しかし、ここからがアイリスの出番!ジェーンがこの役を演じたのは52歳で、デニーロは46歳。こういうハートウォーミングな大人のラブストーリーは、いつの時代もウェルカムです。

番外編:ゴールデングローブ賞授賞式から、若きジョン・トラボルタとのツーショット。

Photo: Rex Features/AFLO

誌面用にたくさんの写真を検索していると、「へぇー、こんなのもあったの??」と、エンタメ・トリビア・ネタ大好きな私としては、永遠に仕事が進まない、危険な作業でもあります〜(汗)。で、こちらの1枚は、1979年のゴールデングローブ賞からのツーショット。ジェーンは、その年の主演女優賞を『帰郷』(1978年)で受賞し、相手役のジョン・ヴォイトが主演男優賞を受賞。なのに、なぜ、トロフィーを持ったジョン・トラボルタが隣に??と調べてみたら、なんと(!)この年は私の大好きな『グリース』(1978年)がノミネートされていて、主演のジョン・トラボルタは主演男優賞を逃したものの、世界的なスターに贈られる「Henrietta Award (World Film Favorites)」という賞を受賞。まるでペアルックのようなタキシード姿も素敵です。そして、この頃のジョンが一番好きだったことを思い出しました(笑)。『帰郷』と『グリース』が同じ年に公開されていたことも感慨深いです。この2本は全く違うタイプの映画ですが、両方ともオススメです!

Mihoko Iida