2011秋冬「スリーワン フィリップ・リム」
飾り気のないカラーブロックのレイヤーを見せてくれた昨シーズンのパークアヴェニューを離れ、2011秋冬シーズンは南のソーホーを会場に選んだフィリップ・リム。昨シーズンからの着やすそうなスポーツウエアが中心だが、今回はもっと自由なプロポーションセンス、シャープな遊び心、素材のいいファブリックのコンビネーション、大胆なカラーセンスなど、すべてに納得できるショウとなった。
リムの 「スリーワン フィリップ・リム」ラインが、フロントロウに、ファッションエディターのアンナ・デッロ・ルッソ、スタイリッシュなモデル、イリナ・ラザルヌ)、そしてデザイナー仲間のリチャード・チャイなどを引きつけるのも頷ける。
今シーズン、リムのゆったりしたカットのクロップトパンツは、バタースコッチレザーでも若葉色のコットンでも軽快な動きを見せた。真っ白なTシャツドレスはポケット付き、ソフトなラウンドショルダーにゆったりした袖、バックのヘムラインを少し下げたシンプルで愛らしい印象だ。
リムのデザインの魅力は、凝らない造りで用途が広くさまざまな客層に受け入れられるところ。女性が求めるものを見抜く直感を自ら信頼しているとき、リムはベストなものを生み出す。見た目のよさと着た感じのよさは互いに相容れないことをリムが証明しているようだ。2011秋冬NY「スリーワン フィリップ・リム」の全ルックは、こちら。動画はこちら。