今回のスピな人／マリさん（45歳・ランジェリーショップ経営）
高校生の頃から、ヴィクトリアズ・シークレットの下着を海外から取り寄せるなど、ランジェリーに対する関心が高く、自身のショップを持つことが夢だった。大学卒業後、一度企業に就職をするも、その夢を諦めきれず35歳のときに念願叶って開業。ライフスタイルでは運動と食事に気をつけ、週3回のペースで水泳を行っている。
マダムX（以下X）：今夜もランジェリーショップを経営するマリさんをお迎えしています。前回のお話をうかがって、サイズがフィットするだけでなく自分に似合うランジェリーを身に着けることがいかに大切かがわかりました。ほかにも気をつけていることはありますか？
マリ（以下M）：パジャマは、必ずシーズンごとに買い換えるようにしています。見た目は特に汚れていなかったとしても、人間は寝ている間にいちばん汗をかくともいいますよね。汗や匂いのしみついたものを着ていたら、気が悪くなる気がして······。古いパジャマを身に着けて眠ったら、睡眠という大切な時間が台無しになってしまう気がするんです。
X：たしかにいい夢は見られなさそう······。最近、睡眠は無意識の瞑想という表現を知りました。眠っている時間こそ、快適な状態でありたいですよね。
M：匂いって毎日嗅いでいるうちに馴れてしまうけれど、嗅覚は大事な五感のひとつ。匂いも心身のバランスに大きく影響を与えますから、不快な匂いは気のめぐりを阻害するのではないかと思うんです。
X：気というとスピと結びつけて考えがちですが、人間の身体感覚とも深くつながっているんですよね。前にゲストでお越しいただいた霊能者のHさんも、空間を物理的に清潔に保つことの大切さを力説していらっしゃいました。
M：私もそう思います。家の中では、特に玄関に気をつけていますね。ゲンを担ぐ祖父が「玄関に靴を並べておくと、外からいい気が入ってこない」と口癖のように言っていたのをいまでも覚えています。
X：たしかに、玄関にたくさんの靴が乱雑に置かれていたら空気も澱んでしまいますね。
M：そうは言っても東京の住宅事情では1足も靴を置かないのは難しいので、全部収納するのは無理だとしてもなるべく片付けるようにしています。それから、靴は常にきれいに磨いておきます。これも祖父の話なのですが、足もとを掬われるなど、足にまつわることわざは意外と多いですよね。それくらい大事な部分なのだから、足もとはいつもきれいにしておけというんです。
X：玄関をきれいに保つことでいい気を呼び込めるというのは、風水師の方もよくおっしゃいますね。マリさんのご家族の間で、お祖父さまやご先祖さまの代からそのように言い伝えられているのは素敵だなと思います。
M：ありがとうございます。ところで今日はマダムに仕事のことを占っていただきたいんです。今のショップの構想を立ち上げてから気づけば間もなく10年が経ち、その後の展開についてはまだ白紙で······。今後の10年をどんな方向性で進めていけばいいのか知りたいのです。
X：わかりました。ではこちらからカードを3枚引いてみて。
M：ではこちらの3枚でお願いします。
マダムXからのアドバイス：
これまでの経緯を表す1枚目は「The HIGH PRIESTESS 女教皇」。神に仕えるストイックな女性です。いままではある種ストイックな形でお店を育てていらっしゃったのではないかと思います。でも、今後の展開を示す2枚目は「The EMPRESS 女帝」。豊かに生み出していくカードなのです。守りに入るというよりは、どんどん広げていくのがよさそう。10年後に向けての近未来を表す3枚目は「WHEEL of FORTUNE 運命の輪」。これはすでに何かの流れの中にいて、その先にチャンスがあることを示しています。
M：いいカードが出て安心しました。先々にチャンスがあると聞くと、前向きになれます。
X：「運命の輪」の場合、自力で獲得するというよりはご縁のある方からのお誘いや先方からのお話という可能性が高いのですが、運を呼び込むためには女帝のカードが示す「生み出す、増やす、ふくよかさ、豊かさ」といったキーワードを覚えておくとよいでしょう。
M：わかりました。何か展開があったらまたご報告に来ますね。
X：楽しみにしています。
Profile
マダム X（まだむ えっくす）。
週に一回、深夜にだけひっそりとオープンする「真夜中の占いの館」の女主人。年齢不詳。自身もタロット占いを得意とし、毎夜訪れるゲストを占うのが趣味。
Coordination: Maho Fujii Illustration: Shiori Clark Editor: Mayumi Numao
