ヒップホップ史上に残るゴールデンタッグが生んだ名トラック。
メンバーのMCAことアダム・ヤクウが亡くなったあとも、ヒップホップユニットの重鎮として語り継がれるビースティ・ボーイズ(BEASTIE BOYS)。3組のビッグスターがタッグを組んだコラボレーションとして話題を集めたのが、フィーメールラッパーのサンティゴールド(SANTOGOLD)をフィーチャーして放ったヒットトラック「Don't Play No Game That I Can't Win」だ。2011年にリリースされたアルバム『Hot Sauce Committee Part Two』に収録されている。本人たちをイメージしたフィギュアが登場するコミカルなMVのディレクションを務めたのは、スパイク・ジョーンズ(SPIKE JONZE)。94年にリリースされた代表曲「Sabotage」以来の共演とあって、ゴールデン・タッグの復活はファンならずともうれしい。豪華なトリプルコラボに胸が高鳴る!
珠玉のハーモニーが織り成す永久不滅のラブソング。
半生を描いた伝記的映画『ヴォイス・オブ・ラブ』の日本公開も控えている世界的歌姫セリーヌ・ディオン(CELINE DION)は、幼少期からファンだったというスティーヴィー・ワンダー(STEVIE WONDER)と夢のコラボレーションを果たした。
1985年にリリースされたスティーヴィーの代表曲「Overjoyed」は、セリーヌが長年続けてきたラスベガスのショウのレパートリー曲となっており、舞台ではホログラム映像の立体スティーヴィーとヴァーチャル・デュエットを披露したことでも有名。2016年にセリーヌがリリースしたアルバム『Loved Me Back to Life』にも収録された。愛のバラードソングである同曲をアレンジせずにそのままデュエットで歌いあげている。珠玉の美しいハーモニーは聴く人に多幸感もたらしてくれる。まさに世紀に残る共演といえるだろう。
80sを彷彿させる実力派同士によるハッピーチューン。
プリンス(PRINCE)からも認められたスウェーデン出身のスノー・アレグラ(SNOH AALEGRA)は、ミステリアスな美貌と柔らかでスムースなボーカルが、どこかシャーデー(SADE)を彷彿させる世界観を持つシンガーだ。人気ラッパーのタイラー・ザ・クリエイター(TYLER, THE CREATOR)と共演を果たした楽曲「Neon Peach」は、2021年7月にリリースされたアルバム『Temporary Highs in the Violet Skies』に収録されている。
ファンクや80sポップスを彷彿させるハッピーサウンドに、スノーの美しい歌声とタイラーのスタイリッシュなラップが折り重なる。軽快で陽気、そして、どこまでも洗練されたダンスチューンは、日々に活力を与えてくれる!
異色のコラボが生んだ激レア楽曲が話題。
フランク・オーシャン(FRANK OCEAN)がニューヨークで開催したクラブイベント「PrEP+」に、ジャスティス(JUSTICE)がシークレットゲストとして出演したことをきっかけに異色のコラボが誕生した。
同イベントは、HIV感染を投薬で予防する治療法である「PrEP(暴露前予防投与)」を銘打ち、1980年代のNYCナイトクラブシーンへのオマージュを捧げている。
2020年4月にリリースされた「Dear April」は、愛について歌ったバラードソングであり、ジャスティスが手掛けたリミックス版は7インチにてリリースされた。ミステリアスな歌声とシャイニーなフレンチエレクトロサウンドが交差する、ロマンティックなラブソングとなっている。
大陸を超えた夢のコラボレーションが実現!
これまでにも様々なジャンルのアーティストと共演してきた世界的なUKロックバンド、コールドプレイ(COLDPLAY)が新たにタッグを組んだのが、今最もホットな韓国のボーイズグループ、BTSだ。「My Universe」は、コールドプレイの通算9枚目のアルバム「Music of the spheres」の先行公開楽曲で、すでに米ビルボードチャート1位を獲得している。
コールドプレイの美しいロックにBTSによる韓国語の歌詞やラップが入り混じるボーダーレスな楽曲は、あらゆる差別をなくそうというメッセージにも読み取れる。以前に問題となったドイツのラジオ局MCが放ったBTSへのアジアンヘイト発言に対する、両者からのアンチテーゼともいえるだろう。
Text: Kana Miyazawa
