迫り来る宇宙船、迫力のあるアクションシーン、そしてティモシー・シャラメとゼンデイヤが名を連ねる豪華キャスト── ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の最新SF超大作の『DUNE/デューン 砂の惑星』は、大ヒットする要素がすべて揃っている。アメリカのSF小説の父、フランク・ハーバートのベストセラーを映画化した本作は、危険な任務のために砂漠の惑星へと旅だった青年の姿を追う。
クリステン・スチュワートが、故ダイアナ元妃を熱演する伝記映画の『Spencer(原題)』。本作は、ダイアナ元妃が1991年のクリスマス休暇の期間中に、チャールズ皇太子との離婚を決断するまでの日々を描く。監督を務めるのは、ジャックリーン・ケネディの伝記映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(2016)を手がけたパブロ・ラライン。実際に起こったドラマティックなストーリーはもちろん、ダイアナ元妃になりきった完璧なクリステンの姿が、本作への期待を盛り上げている。
貴族の女性(ジョディ・カマー)が従者(アダム・ドライバー)にレイプされたと訴え、彼女の夫(マット・デイモン)が決闘裁判を要求する、14世紀末のフランスで認められた最後の決闘(デュエル)を描いたリドリー・スコット監督の最新作。歴史的な実話に基づく本作は、迫力のある剣の闘いのシーンを盛り込みながら、現代に響くパワフルなメッセージを発信している。脚本陣には、『ある女流作家の罪と罰』(2018)で知られるニコール・ホロフセナー、そして本作にも出演する親友同士のベン・アフレックとマット・デイモンが名を連ねる。
マギー・ギレンホールの長編監督デビュー作の『ザ・ロスト・ドーター』は、イタリアの女流作家エレナ・フェッランテによる同名小説の映画化だ。オリヴィア・コールマン、ダコタ・ジョンソン、ポール・メスカルらが出演し、人生を左右する旅に出た母親をメランコニックに描く。親という存在について、痛いほどに鋭く正直に考えさせられることになるだろう。
『ベイビー・ドライバー』(2016)のエドガー・ライト監督の最新作は、ファッションデザイナー志望のある女性(トーマサイン・マッケンジー)が、1960年代にタイムスリップをしてしまい、そこで美しい歌手(アニャ・テイラー=ジョイ)と出会うところから始まる。新感覚ホラームービーで、絶叫場面のみならず、豪華絢爛なコスチュームにも注目だ。
スペインの奇才、ペドロ・アルモドバル監督の最新作は女性らしさと家族の絆をテーマに、3人の母親をペネロペ・クルス、アイタナ・サンチェス=ギヨン、ミレーナ・スミットが演じる。ファンの期待を裏切らない、大胆な色彩と複雑なキャラクター設定というアルモドバル節に期待大だ。
モンタナ州の人里離れた場所を舞台とするジェーン・カンピオン監督作は、気性の荒い牧場主(ベネディクト・カンバーバッチ)と、新しい妻(キルスティン・ダンスト)を連れてきた弟(ジェシー・プレモンス)の対立を描いた西部劇だ。心を揺さぶる悲劇が、壮大な景色をバックに展開される。最高賞の金獅子賞を受賞すれば、Netflix映画として2018年の『ROMA/ローマ』以来の快挙となる。
マーティン・スコセッシ製作総指揮のもと、ポール・シュレイダー監督がメガホンを取った本作は、軍隊の尋問官からギャンブラーに転身した男が、自らの過去と向き合おうとする姿を描いた犯罪サスペンスだ。スリリングな物語のキーパーソンとなるティファニー・ハディッシュの役どころにも注目したい。
ホラー映画『ハロウィン』シリーズ最新作で、2018年の前作『ハロウィン』のその後を描いた『ハロウィン KILLS』。お馴染みのジェイミー・リー・カーティス演じるローリー・ストロードが、覆面殺人鬼のマイケル・マイヤーズに再び挑み、長年のファンを裏切らない血みどろの残虐ホラーを展開する。
イタリアの名監督パオロ・ソレンティーノの最新作は、1980年代のナポリを舞台とする青春映画だ。不器用な10代の若者(フィリッポ・スコッティ)が喜びや悲しみを経験し、やがて解放されていく様を描く。プロデューサーと脚本も務めたソレンティーノ監督は、自らの10代を振り返り、個人的な思いやエピソードも作品に反映させたという。
Text: Radhika Seth
From VOGUE.COM
