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ダンヒル / DUNHILL

■概要 創業者のアルフレッド・ダンヒルによってロンドンで設立されたブランド。1893年、アルフレッド・ダンヒルが父親の馬具専門製造卸会社を引き継ぐ。社名を、当時の自動車の普及に伴い「エンジン以外の物全て」というコンセプトのもと名付けられた「モートリティーズ」から「ダンヒル(dunhill)」に変更しブランドの歴史がスタートした。自動車の普及に伴い、オープンカーでも使用できるコートやゴークル、レザー製品の小物といったドライブを愉しむためのウェアや小物の製造販売を開始。これまでにないスタイリッシュで機能性を備えたアクセサリーは瞬く間に人気となり、事業は大きく成功。その後事業を拡大させたダンヒルは、ライターなどタバコ関連の製品の販売を開始。また、アルフレッド・ダンヒルには何人かの兄弟がおり、アルフレッド・ダンヒルの下の弟であるハーバードは兄を助け、数年後にはダンヒル社の社長を務めていたことがある。また、アルフレッド・ダンヒルには、4人の子どもがいた。3人の息子と1人の娘だ。2人の息子と、1人の娘は父のダンヒル社で働き、長男のアルフレッド・ヘンリーは父親が引退したときに会長の座を譲り受けている。また、娘のアルフレッド・メアリーは美容院の事業を展開する際に、メアリー・ダンヒル社を誕生させている。同ブランドは現在でもタバコ、葉巻、パイプなどでも有名だ。現在は、カルティエ、モンブランなどのラグジュアリーブランドをいくつも所有している、リシュモングループに属しているブランドになる。 ■歴史 1893年に15歳であったアルフレッド・ダンヒルは見習いであり、ロンドンにある父親の馬具店でキャリアを積みながらスタートをした。その6年後には父親が退職をして、アルフレッド・ダンヒルに事業管理などの家督を引き継いだ。1896年、イギリス議会でPublic Highway Actが可決されたことにより、自動車の数が増えた。当時は現在のように自動車のアクセサリーなどはあまりなかった。そのため、自動車のアクセサリー関係の製造に力をいれた。「エンジン以外のものすべて」の信念を持ち、事業を拡大したのである。そして、上流階級の方が住んでいるコンデュイット通りに店を構える。そして、自動車に使えるアクセサリーのゴーグルやヘッドライトなどの製品の幅を広げていった。1902年には、コンドイト・ストリート2という自動車オーナーや運転手が行きやすい場所に、ダンヒルで最も成功を収めていたモートリティーズの店舗をオープンさせる。現在も店舗があり、ウェアやゴーグル、ヘッドライトを販売している。ちなみに、モートリティーズとは自動車のMotoringと権威のAuthoritiesを組み合わせ作られた造語である。1903年、スピード違反をした際にチケットを切る警察官を見つけるための双眼鏡を発表する。ボビー・ファインダーである。また、同じ年にスイス製のムーブメントを採用したダッシュボード時計を開発した。こちらはダンヒル初の開発である。1904年、アルフレッド・ダンヒルは防水パイプの特許を取得、そうしたことでたばこ道具の開発も可能となり、ホワイト・スポットシステムを開発した。1907年には、本格的にたばこ道具を売り出し、紳士用の商品だけではなく、婦人でも使用できるようなシガレット・ホルダーなども販売した。当時のたばこは、高度な嗜好品ではなく、量り売りされているようなものであったが、ダンヒルでは高級品を並べお洒落な喫煙道具屋として店舗を開いたのである。同年には、デューク通りに店舗をオープンさせている。こちらは、現在のジャーミン通りへと拡張していった。1913年には、ダンヒルで初の車が登場した。ダンヒルの車、トゥウィーニーがイギリスの道路を走ったのである。1920年代に突入するとタバコの規制により市場が縮小。ブランドの主力ラインをレザー製品に戻し、事業修正を図った。しかし、1924年にはライターといった喫煙には欠かせない商品を加えた。当時は、粗末なライターが販売されていることが多かったのだが、金や、銀、エナメルという贅沢に仕上げたダンヒル・ライターは高価なものではあったが、着火性や耐久性がとても優れていたため、商品はヒットした。1924年には、現在最も古いダンヒルの店舗の一つとなっているパリ店は、創業当時と変わらないラペ通り15にある。主に、紳士用のラグジュアリーアクセサリーを販売している。1931年には並木製作所(現パイロット)と提携し高級万年筆「ダンヒルナミキ」を発表。手作業による複雑なデザインがされているこのダンヒルナミキは、ダンヒルの製品のなかでも輝かしい製品の一つとなった。1936年にはウォルサムストーに工房をつくった。こちらの工房では現在も、レザーグッズを作り続けている場所になる。また、同年にはダンヒルの伝統的形式によるファセットを持つ時計を発表したのである。1930年代は、その少し前からアルフレッド・ダンヒルの弟や、2人の息子、1人の娘が加わっている。アルフレッド・ダンヒルは、その一人の娘であるアルフレッド・メアリーに美容院を新しく事業として展開させないかと持ち掛けた。さらに、その美容院で化粧品関連事業を開始。69年、エリザベス2世より英国王室御用達を授与されるまでにブランドは名実ともに成長し、世界中から注目を集める。スーツから時計、バッグなどのアクセサリーまで幅広く展開。製品、サービス面などその全てにおいて最高のクオリティを追求するブランドとして広まった。1941年、ドイツ空軍の爆弾によってデューク通りの店舗が破壊されてしまう。しかし、アルフレッド・ダンヒルの息子の長男であるアルフレッド・ヘンリーがダンヒルを24時間以内に事業を再開すると約束をしたのである。1966年にはアメリカの小説家で天才作家と名高いトルーマン・カポーティが、舞踏会でダンヒルのオーダーメイドのタキシードを着用した。1967年、タバコ系の企業(Carreras Tobacco Company)に買収される。ダンヒルはその後、カルティエ、クロエなど多くのファッションブランドを傘下に置くコングロマリット、リシュモングループに買収されている。1992年、ハケット ロンドンを買収。 ■商品ラインナップ 現在は紳士服を中心にしたメンズスーツ、ネクタイ、カフスなどを中心に、バッグ、ベルト、財布、時計、名刺入れなどの、アクセサリー関連も製品も取り扱う、トータルブランドにまで成長した。香水は、アメリカのP&Gにライセンスの提供をして、「ダンヒル」ブランドで販売されている。時計部門はトム・ボルトがクリエイティブ・ディレクターを担当。2000年にサッカー日本代表にオフィシャルスーツを提供。以後、このスポンサーシップは10年以上に渡って続いている。若い人が使用できるようなデザインの財布やキーケースなどのアクセサリーも取り揃えているが、日本では特に40代から50代の男性に人気のあるブランドとなっている。 ■デザイナー 2007年秋冬コレクションは、映画俳優のジュード・ロウを起用し、紳士的なスタイリングで話題となる。2008年、キム ジョーンズがクリエイティブディレクターに就任することが決定。以後、退任する2011年春夏コレクションまでメンズウェアとレザーアクセサリーのデザインを統括する。退任の理由についてダンヒル側は「それぞれ新しいクリエイションへとチャレンジするため」とコメントを出した。2011年秋冬シーズンには、ロンドン・ファッション・ウォークに参加をしたことで話題を集めた。2014年秋冬よりジョン・レイがクリエイティブ ディレクター に就任。スコットランド出身のジョン・レイは、2004年にトム・フォード(Tom Ford)の後任として「グッチ(GUCCI)」のメンズウエアデザイナーに就任。06年に同職を去ってからは表舞台から遠ざかっていたが、ダンヒルのクリエイティブ ディレクターとして業界に復帰。最高の技術と品質を追求するダンヒルの伝統を軸に、誇り高き歴史を礎とし、あらゆるシーンや状況に対応できる機能的で洗練されたスタイルを発信した。2016年2月、2016-17年秋冬コレクションを最後にジョン・レイの3年間の任期が満了。退任に伴いジョン・レイは「ロンドンが誇る象徴的なブランドと共に仕事をできたことを誇りに思う。今後もユニークかつ紳士的な伝統のもとに発展し続けることを願う」とコメントを寄せた。2017年、マーク・ウェストンがクリエイティブディレクターに就任している。マーク・ウェストンはバーバリーのメンズウェアでのシニアバイスプレジデントを以前行っていた。 ■日本での活動 1931年に日本の万年筆を製造していた並木製作所とパートナーシップを締結して、蒔絵万年筆の製造を可能にした。そのことにより、ダンヒルナミキが誕生した。ここから日本とのかかわりが出来た。また、2000年からサッカーの日本代表の移動時に着用するスーツをデザインしている。2017年現在も同じくダンヒルのデザインスーツが発表された。他の国では、自国のスーツでの勝負服の国が多い中、日本ではイギリスのダンヒルのスーツを採用している。2016年には、ダンヒルの直営ブティックを大阪の心斎橋にオープンしている。 ★ダンヒル 注目コレクション: ・ダンヒル 2016-17秋冬メンズコレクション | ロンドンダンヒル 2016春夏メンズコレクション | ロンドンダンヒル 2015-16秋冬メンズコレクション | ロンドン ★ダンヒル 注目記事: ・アルフレッド ダンヒル 銀座本店がバレンタイン...ダンヒル、ロンドンファションウィークに参加へ。ダンヒルからサッカー日本代表オフィシャルスーツ発売。 ★ダンヒル コレクション一覧TOPページ: ★ダンヒルに関連するサイト: ・VOGUE (UK)GQ JAPAN ★SNS: ・Facebookでダンヒルを見るInstagramでダンヒルを見るTwitterでダンヒルを見る ★公式: ・ダンヒル公式サイト ★ダンヒルPHOTOS:

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ダンヒルのデザイナー、新作を語る。