アーリーン・シェケットは、米・ニューヨーク市で1951年に生まれ、ニューヨーク州北部を拠点とするアーティスト。陶芸に留まらず、セラミック彫刻やスチール、粘土、木材を組み合わせたハイブリッド的な創作で広く知られる。メトロポリタン美術館やホイットニー美術館など世界の主要な美術館に所蔵される作品は、さまざまな形や色、素材を融合させて創られており、抽象的ながら鑑賞者の感情や情緒を誘う。
今回開催される日本初の展覧会「信仰のその先」では、シェケットが長く惹かれてきた日本美術の静謐さと現代日本の活気ある物質文化という二面性を基に、静と動の狭間を題材とした作品が並ぶ。即興性と偶然性を取り入れながら生み出された作品群は、ユニークな質感と色彩に富んでおり圧巻だ。
高さ2メートル近い巨大な《ドローイングを語る》(2022)、未発表の紙の作品や、1997年の手作りのアバカ紙による作品。さらに、シェケットの「トゥギャザー」シリーズから選ばれた、鮮やかな色彩の陶とスチール作品など、気鋭の作品が観客にインスピレーションを与える。
「アーリーン‧シェケット:信仰のその先」
開催場所/Pace ギャラリー 東京都港区虎ノ門5-8-1麻布台ヒルズ ガーデンプラザA1-2階
会期/11月1日(金)〜12月21日(土)11:00〜20:00
料金/無料
https://www.pacegallery.com/exhibitions/arlene-shechet-tokyo/
Text: Nanami Kobayashi