ジゼル・ブンチェンは、断酒したことで睡眠と生活の質が高まったという。「40歳の誕生日を迎えてすぐ、グラス一杯のワインを飲んだ時と飲んでいない時で、体調に大きな違いを感じるようになりました」と『ピープル』のインタビューで明かす。「ワインをグラス一杯飲むことは、社会的に受け入れられているし、健康に良いとさえ言われています。でも、自分の身体が求めるものに耳を傾けてみると、アルコールやカフェインなどを受けつけないと納得しました」
20代でパニック障害に苦しみ、カフェインを断つ決断をしたジゼルだが、2年前から断酒してみると“即座に”変化がみられたそうだ。「意識がよりクリアになりました。以前はもう少しモヤがかかったようでした。今は感覚がシャープだし、集中力があります。これまで目がいかなかった物にまで、意識を向けています。飲酒しない方がよく眠れます。自分を愛し、自分の身体に耳を傾けてリセットするのです。自分のたった一つの身体だから、大切にしなければいけません」
また、このところTikTokでジバンシィ(GIVENCHY)の2000年春夏コレクションでランウェイを歩くジゼルの映像が注目されている。まだ若かった彼女は、シューズのヒールが折れてしまったにもかかわらず、何事もなかったように歩き続け、観客も誰一人として気づいていないのだ。ジゼルはこれに触れ、「大変でした。ヒールが完全に取れてしまったんです」とコメント。
「だから、体重をつま先にかけて歩かなければいけませんでした。足がつりそうになったし、痛かったけど、すべきことをしました。観客の前で倒れるわけにはいきません。何もなかったように振る舞い、人に気づかれないよう祈るだけです」。そしてこう続けた。「これは、人生のメタファーだと思います。変化球が投げられたとき、倒れるか、立ち上がるか。自分の選択です。私は起き上がる選択をしたのです」
Text: Tae Terai
