VOGUEのエディターにデニムについて質問した時ほど、メールの返信が早いことはない。ファッションの最前線では、落書き入りのデニムやバレルレッグジーンズが流行していることはもちろん知っているが、エディターたちがリアルに愛用しているのは“バギーデニム”一択なのだ。
「オーバーサイズのボーイフレンドジーンズは、私のワードローブの定番です」と、グローバル・ファッション・ネットワークの副ディレクター、ローラ・インガムは言う。「私はトレーナーと合わせて、日中のリラックスした雰囲気を演出したり、ブーツをコーディネートしてエッジを効かせたり、キラキラしたヒールを合わせてナイトライフにぴったりなスタイルに変化させたり、様々なシーンでバギーデニムを愛用しています」。
Instagram content
This content can also be viewed on the site it originates from.
しかし、バギーとはどの程度なのだろうか?また、古いアイドルのようにならないためには、どのスタイルに"さよなら"を言うべきなのか?ボーイフレンドジーンズは、ストレートレッグでフラットシューズを履いた時に、足首あたりに軽くたゆむ程度に広がっているのが理想的で、裾がほつれたものは避け、グランジっぽくならないように注意が必要だ。全体的なムードは、愛用してきたヴィンテージデニムをさりげなく引っかけてきたかのような印象を目指すのが正解だ。
VOGUE UKでは、Matchesfashion.comの閉鎖とともに、その愛されていたインハウスブランド、レイ(RAEY)が無くなることに対して大きな抗議が起きた。レイは、アメリカのラグジュアリーブランド、ザ・ロウ(THE ROW)の英国版とも言える洗練かつ手頃な価格のブランドで、その完璧に仕立てられた柔らかなデニムは、硬いウォッシュデニムやスキニーカットを嫌うエディターたちにとって必須のアイテムだった。しかし、エディターたちは残念なことに代わりのブランドを見つける必要があり、ローラは理想的なウォッシュデニムをヴァレンティノ(VALENTINO)で見つけたと話す。
Instagram content
This content can also be viewed on the site it originates from.
一方、マーケットアソシエイト・エディターのハニー・スイート・エリアスは、グッチ (GUCCI) の愛好者で「こんなに快適なジーンズを履いたことはありません。まるでデニム素材のゆったりとしたトラックスーツみたいです」と言う。また、カルト的な人気を誇るブランド、A1デニム(A1 DENIM)のシルエットにも惚れ込んでおり、「90年代のヒップホップデニムを完璧に表現しつつ、ワークウェアの要素も取り入れたデザインだ」と高く評価している。
Instagram content
This content can also be viewed on the site it originates from.
ファッション・フィーチャー・エディターのローラ・ホーキンスは、イタリアのブランド、ハイクル(HAIKURE)に夢中で、「私のお気に入りはスタッズが施された一本で、ホリデーシーズンにはサテンのミュールや、スリッパのようなキラキラしたものと合わせると素敵」と語る。
Instagram content
This content can also be viewed on the site it originates from.
複雑なランウェイルックに倣う必要がなく、日常に寄り添ったスタイリングが基本となっているのもバギーデニムの利点だ。全身プラダ(PRADA)で過ごすエディターもいれば、オルセン姉妹のようにクワイエット ラグジュアリーで過ごす人もいるが、ロンドンのムードは、控えめなテーラリングと実用的なクラシックなスタイルが好まれる傾向にある。よく仕立てられたシンプルなジーンズを履けば、場違いに見えることや、わざとらしく見えることはない。そんな万能アイテムがこの業界にどれだけあるのだろうか?簡単に玄人感を演出できる、バギーパンツを今季取り入れてみて。
Photos: Getty Image,Gorunway.com Text: Alice Newbold Adaptation: Saori Yoshida From: VOGUE.CO.UK
READ MORE