BEAUTY / TRENDS

2024-25年秋冬ロンドンコレクション発、最新ビューティートレンド5──芸術と日常をつなぐヘアメイクの技

程よく崩したスリックヘアやなめらかな陶器肌、さらにはアートなアイブロウメイクなど、2月に行われたロンドン・ファッションウィークから5つのキートレンドをプレイバック。芸術と日常をつなぐヘアスタイリスト&メイクアップアーティストたちの技をご覧あれ。

1. ウェアラブルに昇華した陶器肌

アーデム 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Armando Grillo / Gorunway.com

パット・マクグラスメゾン マルジェラMAISON MARGIELAの2024年春夏オートクチュールショーで披露し、瞬く間にビューティーシーンを席巻した陶器肌。マクグラスによるそれは日常の域を超えていたが、ここロンドンではよりウェアラブルに取り入れるためのヒントが多く見受けられた。

アーデムERDEMのショーで輝いた美肌を支えたのは、111スキン(111SKIN)のエキスパートたちによるフェイシャル。ベースメイクの前に入念なケアを行うことで、伝説のオペラ歌手のマリア・カラスにインスパイアされた「ガラスのような、つややかな肌」が実現した。

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16アーリントン16ARLINGTONでも同様に「肌第一のアプローチ」が取られ、欠点のないドールライクな肌が主役に。メイクアップを手がけたローレン・パーソンズは、華やかなオケージョンウェアにファンデーションの厚塗りはいらないことを証明している。

2. 艶を纏わせたスリックヘア

リチャード クイン 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Acielle/StyleDuMonde

リチャード クイン 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Acielle/StyleDuMonde

ヘアではグラマラスなアップスタイルやフィンガーウェーブなど、ヘアスタイリストたちの技の競演が繰り広げられた。

リチャード クイン(RICHARD QUINNでは、サム・マックナイトが「80年代のオートクチュール」を意識し、優美なブライダルルックにマッチするアップスタイルを披露。美しい曲線を描くようふんわりとセットされた前髪が、コレクションのグラマラスなムードをより一層引き立てた。

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陶器ような艶肌に合わせたいのは、トル コーカー(TOLU COKER)で見られた60年代風フィンガーウェーブ。リード・ヘア・アーティストのエフィ・デイヴィスはナチュラルでモダンな仕上がりにするため、ウェーブを描いたウィッグにジェルを馴染ませ、自然乾燥させた後にスプレーを「染み込ませながら」全体に振ったという。こうすることで艶と形をキープしつつ、かっちりとした表情を程よく崩している。

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エミリア・ウィックステッド(EMILIA WICKSTEADでは、イヴロム(EVE LOM)のスキンケアプロダクトで作った超スムーズな肌に、グロッシーかつエアリーなサイドパートが合わせられた。ヘアスタイリストのアリ・ピルザデは顔まわりや襟足の後れ毛を残し、全体をヘアスプレーでしっかりと固めることで絶妙なコントラストをプラス。クールなスリックバックに柔らかさを与えている。

3. 鮮やかなカラーで彩るステートメントアイメイク

コナー アイヴス 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

コナー アイヴス 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

コナー アイヴス 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

コナー アイヴスCONNER IVESでのニュアンスの効いたくすみオレンジやポップなブルーや、SRVC スタジオ(SRVC STUDIO)でのレッドやオーロラなど、今シーズンは色とりどりのカラーが目もとを彩り、ワンランク上のステートメントルックを完成させていた。

ベビーブルーのアイシャドウはロンドンのいくつかのショーで登場したが、なかでも印象的だったのがコナー アイブスが提案したセピアとの組み合わせ。ルーシー・ブリッジはまぶた全体にアイシャドウを広げるようにのせ、オレンジブラウンのボリューミーなアイラッシュをON。インパクトとエレガンスを同時に叶えている。

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4. アイブロウメイクは芸術の領域へ

Photo: Acielle / StyleDuMonde

毎シーズン、その独創的なビューティールックにも熱視線が注がれるシモーン・ロシャSIMONE ROCHAでは、芸術とまでに昇華したデコラティブなアイブロウメイクが登場。キーメイクアップ・アーティストのトーマス・デ・クルーヴァーは、アーチに沿ってバラなどの花々を咲かせた。

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一方のジャワラ アレイン(JAWARA ALLEYNE)では、ささやかな煌めきを放つ繊細なシルバーのフォイルがアクセントに。クリスタベル・ライリーによるこのルックはメタリックアイライナーで簡単に再現できるのもポイントで、周囲を差をつけるアイブロウとしてブックマークしておきたい。

5. 一点投入で決まる、超ワイドなヘッドバンド

コナー アイヴス 2024-25年秋冬ショーより。

Photo: Victor VIRGILE/Getty Images
Photo: Umberto Fratini / Gorunway.com

今シーズン用いられたヘッドアクセサリーのなかで、その頂点に君臨したのがシンプルなヘッドバンド。どんな寝癖もしっかりとカバーしてくれる超ワイドなスタイルがフェイスラインを縁取り、パオロ カルザナ(PAOLO CARZANA)、コナー アイヴス(CONNER IVES)、エスアールヴィーシー スタジオ(SRVC STUDIO)のビューティールックに焦点を当てた。シアーなメッシュスカーフからスポーティーなものまで、このアクセサリーは日常的にも使いやすく、一点投入するだけでシックに決まる。

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Text: Hannah Coates Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK