セレブたちが入念な準備なしにレッドカーペットに登場することは滅多にない。ひとつのレッドカーペットルックを完成させるには、常にヘアスタイリストとメイクアップ・アーティスト、そのアシスタントたち、そしてさらにネイリストが必要だ。スタイリングチームは言うに及ばず、その場にいる全員を巻き込んで作り上げられると言って過言ではない。
だからこそ、セレブたちがヘアメイクを纏わずに現れようものなら(例えば最近ノーメイクに徹しているパメラ・アンダーソンのように)、それは大きなインパクトを放つ。アワードシーズンに突入してからというもの、アニャ・テイラー=ジョイやレネー・ゼルウィガー、ニコラ・ペルツ・ベッカムらがネイルポリッシュをしていないことが新鮮に感じられるのも、まさにこのためだろう。
パリで開催されたティファニー(TIFFANY&CO.)のイベントや『Bridget Jones: Mad About the Boy(原題)』のローマでのプレスイベント、さらにはロンドンで開催されたバーバリー(BURBERRY)の2025-26年秋冬ショーなど、さまざまな場所でキャッチされたセレブたちの指先を見ても、カラフルなマニキュアではなく、代わりにシアーで光沢のあるトップコートを塗っただけのようなショートネイルが目立っていた。
おそらく彼女たちは、常にマニキュアを変えるサイクルで疲れ切った爪を休ませているだけなのかもしれない。またあるいは、ワンカラーやクラシックなフレンチといった旧来のスタンダードではなく、ある意味で真のナチュラルネイルを取り入れるという、新たな変革を示唆しているのかもしれない。この春、“ネイキッドネイル”に大注目だ。
Text: Morgan Fargo Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK
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