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「ずっと太りすぎだと思われてきた」──オリンピアンのイロナ・マーハ、体型批判に真っ向から勝負

2024パリオリンピック7人制ラグビー女子のアメリカ代表メンバー、イロナ・マーハ選手が、あるTikTokユーザーからの体型批判に真っ向から勝負。軽快な返しとともに、肥満指標としてのBMIを疑問視する声を上げた。
Photo: Joe Scarnici/Getty Images

パリオリンピックの7人制女子ラグビーで、見事銅メダルを獲得したアメリカチームの中心的存在であるイロナ・マーハ。ソーシャルメディアではユーモアにあふれたコンテンツを発信するなど、その明るくチャーミングな人柄で人気を集めている。

なかでも話題を呼んでいるのが、彼女があるユーザーからの体型批判を取り上げた動画だ。

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動画をシェアした後、「彼女のBMIは30に違いない」というコメントを受け取ったマーサは、すぐさまそれが事実であることを認め、「確かに私のBMIは30。正確には29.3。ずっと太りすぎだと思われてきた」と回答。加えて、栄養士に相談したことも明かすと、次のように続けた。

「BMIは単に身長と体重を用いて算出されるもので、実はアスリートには役に立たない。私は身長178センチ、体重90キロ。でも、77kgが除脂肪体重。BMIではフィールドの上で私がどれだけ動けるか、どれだけ健康かはわからない」

イロナ・マーハ選手(写真右)。フィールドの上で赤のリップを纏う姿も話題に。

Photo: Michael Steele/Getty Images

BMIの見直しや廃止を求める声は以前からあったが、それは特にマーハが指摘するように、健康状態をみるための指標としては不十分と考えられているからだ。昨年夏の初め、アメリカ医師会はBMIが「人種・民族、性別、年齢層による違いを考慮していないことから、複数のグループの体脂肪を測定するには不完全な方法」であることを認め、当面はほかの健康評価システムと組み合わせて使用すべきであると述べている。

マーサは動画の最後に、心無いコメントをしたユーザーに対して「(BMIだけを見れば)太りすぎだと思われるけど、私はオリンピックに行く。でもあなたは行けない」と軽快に返し、オリンピアンにふさわしい堂々とした姿勢を見せつけた。

Text: Margaux Anbouba Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.COM

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