アカデミー賞で作品賞など5部門に輝いたリドリー・スコット監督による名作『グラディエーター』(2000)。続編『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』の公開を控えるスコット監督が、当時ホアキン・フェニックスが降板を申し出て、主演のラッセル・クロウに叱られていたことを「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビューで明かした。「彼は王子の衣装を着たまま『できない』と言うんだ。僕が何だって?と反応すると、ラッセルは『恐ろしくプロ意識に欠ける行為だ』と言った」
本作で、ホアキンは父王アウレリウス帝を暗殺して独裁者へと上り詰めていくヴィランのコンモドゥスを演じ、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど高い評価を得た。ホアキンとは、2023年公開の『ナポレオン』でもタッグを組んでいるスコット監督は、こう続ける。「私は兄や父親のようにも振舞えるが、ホアキンとは友達だ。『グラディエーター』は、私たち2人にとって初めての試練だった」
スコット監督はこのインタビューで、『グラディエーターII』の悪役に当初バリー・コーガンを起用していたものの、『Saltburn/ソルトバーン』(2013)の撮影と重なってしまったために実現できなかったと明かした。同作は今年に観た作品の中で一番だとしたうえで、バリーと『グラディエーターII』主演のポール・メスカル、そしてホアキンをこう称賛している。
「バリーは、ホアキン・フェニックスやポール・メスカルと同レベルの素晴らしい俳優だ。バリーはとても複雑な人だけれど、うまくコントロールしている。彼との仕事は難しいかもしれないけれど、価値がある。ホアキンと同じように価値があるんだ」
Text: Tae Terai
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