3月27日朝、今季もタオはコム デ ギャルソンの本社が入る、東京・南青山にあるビルの一室でショーを行うという。会場の中に入ると、暗い照明の中、光沢のある黒いランウェイが目に入る。
予定時刻を目前にして、モデルがランウェイの中央まで歩を進めている気配はあるが、なかなかショーは始まらない。やがてドラマティックなピアノ音楽と共に黒をメインとしたファーストルックを身に纏ったモデルがライトを浴び、しばらくして歩き出した。
冒頭はモノトーンで進んでいく。フリルやリボン、エスニックなディテール、フラワーモチーフなど、タオらしい要素はありながらもダークなムードが漂う。
やがて、ゴールドが存在感を表す。
コームをあしらったネックレスも目を引く。
スカーフ柄も登場。
最後はゴールドのルックで締め括った。
テーマは「BLACK & GOLD」。「今までのタオでは使用したことのない資材やフェイクレザー、メタリックな素材、スパンコールなど、キラキラした素材」で、「真っ暗な中にキラキラと光る世界」を表現したという。ショーの後、取材に応じたデザイナーの栗原たおは、「白がタオのイメージではあるものの、黒で強く表現したい、というところから今季は出発した」と語った。
「本来衣服用ではない、不織布といった資材に箔プリントを施すなど、工業的で、人工的な、“硬派なタオ”が出せたら、と思いました」