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タオ、コム デ ギャルソンの本社が入るビルで2025-26年秋冬ショーを開催。テーマは「BLACK & GOLD」

3月27日、コム デ ギャルソンの本社が入る、東京・南青山にあるビルの一室で2025-26年秋冬ショーを開催したタオ。白のイメージが強いが、今季は「BLACK & GOLD」をテーマに、これまで使用したことのない資材やフェイクレザー、メタリックな素材、スパンコールなどを多用した。ヘアケアブランドのラブクロムやパトリックとのコラボレーションにも注目を。

3月27日朝、今季もタオコム デ ギャルソンの本社が入る、東京・南青山にあるビルの一室でショーを行うという。会場の中に入ると、暗い照明の中、光沢のある黒いランウェイが目に入る。

予定時刻を目前にして、モデルがランウェイの中央まで歩を進めている気配はあるが、なかなかショーは始まらない。やがてドラマティックなピアノ音楽と共に黒をメインとしたファーストルックを身に纏ったモデルがライトを浴び、しばらくして歩き出した。

冒頭はモノトーンで進んでいく。フリルやリボン、エスニックなディテール、フラワーモチーフなど、タオらしい要素はありながらもダークなムードが漂う。

やがて、ゴールドが存在感を表す。

コームをあしらったネックレスも目を引く。

スカーフ柄も登場。

最後はゴールドのルックで締め括った。

テーマは「BLACK & GOLD」。「今までのタオでは使用したことのない資材やフェイクレザー、メタリックな素材、スパンコールなど、キラキラした素材」で、「真っ暗な中にキラキラと光る世界」を表現したという。ショーの後、取材に応じたデザイナーの栗原たおは、「白がタオのイメージではあるものの、黒で強く表現したい、というところから今季は出発した」と語った。

「本来衣服用ではない、不織布といった資材に箔プリントを施すなど、工業的で、人工的な、“硬派なタオ”が出せたら、と思いました」

インパクトのあるアクセサリーは、「機能性を伴った美しさはやはり強いと思う」というヘアケアブランド、ラブクロムと、ブーツはパトリックとのコラボレーションだった。

クリーンでピュアな、今までのタオを裏切るダークな印象のショーの始まりや、「日常着」に軸足を置くブランドにとっては冒険とも言える素材やアクセサリー使い。日本の現状を反映しているのか、東京で発表されるコレクションにモノトーンや暗い雰囲気が多いのを再確認しつつも、ブランドイメージを大胆に更新しようとする栗原のアグレッシブさを感じたのだった。

Photos: Courtesy of Tao Text: Itoi Kuriyama