──RIEHATAさんとのダンスセッションは、いかがでしたか?
僕がダンスを始めたときにロールモデルとしていたRIEHATAさんとセッションできて、とてもうれしいです。RIEHATAさんに振りを付けていただきながら、一緒にニュアンスを揃えたりしました。
──踊りながら意識したことはありますか?
僕が大好きなものとRIEHATAさんの好みがとても似ていて、SWAGを全面に取り入れたダンスになっています。HIPHOPのスタイルをお見せする機会はチームの活動では少ないので、SWAGをお見せできる良い機会になったと思います。
ダンスのアイデアは無限。限られた空間も味方に
──ハイエースの中での撮影はいかがでしたか?
普段、車は移動の際に使っていて、スケジュールの合間にみんな寝たりする場所なんです(笑)。その限られた空間で踊ることで、いろんなアイデアが生まれてくるものだなと感じました。振付や仕草、ドライブをする中での世界観。90年代HIPHOPのミュージックビデオを意識した魚眼レンズを使って撮影したのですが、そこにものすごくこだわりが詰まっているので、ぜひ注目していただきたいです。狭い空間すら味方にするようなアイデアと振付で、いろんな見せ方があるんだととても勉強になりました。
──印象に残ったポイントを教えてください。
最初、僕が車から出てきてRIEHATAさんと踊るところで、「baby〜♪」でハンドルを持って片手で遊ぶムーヴがお気に入り。ドライブしているイメージもありながら、少しトレンドっぽい、みんなが肩の力を抜いて真似できるようなムーヴが好きです。
──そもそもダンスに魅せられたきっかけは?
ブルーノ・マーズさんを見て音楽を始めたんです。最初は歌だけをやっていて、ダンスを始めるとなったときにのめり込んだのが、RIEHATAさんのダンス。身体でこんなに面白いことができるんだ! と夢をいただいて。まさにトヨタさんの「Drive Your Teenage Dreams!」という言葉通り、今回の共演で僕の夢が叶いました。
ダンスを楽しんでこそ、感動が伝わる
──RIEHATAさんのダンスのどこが魅力ですか?
いろんなジャンルのダンスができて、その上で自分のスタイルを確立されているところです。ブルーノ・マーズさんを好きな理由は、僕が知っているアーティストの中でいちばん音楽を愛しているように見えて、いちばん音楽を楽しみながら歌っているから。RIEHATAさんのダンスは、まるで自分の身体から音が出ているよう。そしてどんなに激しいダンスを踊っていても、ダンスを楽しんでいる気持ちが伝わってくるところが大好きです。
──ダンスをする上で、肉体と空間の使い方や呼吸など、心がけていることはありますか?
ダンスを始めた頃、僕は全然上手く踊れなかったんです。身長が高いこともあり、ほかの人に比べると見せ方がすごく難しい。身長が高い人はダンスに不利だと言われていましたし。でも高身長だからこそできることは、いろいろあるはず。僕は空間を大きく使うことを意識しています。また、手や身体を大きく見せることも大事にしています。最近流行っているムーヴは、細かく速くというよりも、肩の力を抜いてリラックスした動き。僕のダンスも時代にちょっとずつマッチしてきたのかもしれません。最近では背の高いダンサーが増えていて、韓国のダンサーたちのサバイバル番組を見ると、メインダンサーになる人はみんな大きくて力強い。僕ももっと勉強して空間を上手く使えば、もっといろんな人を魅了できるんじゃないかと考えています。
──精神面で意識していることはありますか?
先ほどの話に繋がりますが、何より楽しむことがいちばんです。ダンスが上手い方や速く動ける方は、たくさんいる。でも結局、感動するのは「伝わるダンス」。そしてダンスは共感するものでもあるので、一人でも多くの方が共感するダンスを届けたいです。実は、今回のダンスセッションの振付が本番直前にほとんど変わったんです。これは、今後のアーティスト人生でもなかなかないことだと思います。「もっとできるよ」って言われて、ちょっと変わるかな? と思ったら、後半もほぼ全部変わっていて、撮影しながら正解を見つけていきました。振付は考え始めると、きりがないものなんですよね。
──ご自身で振付をなさるときも、そういうことはありますか?
僕も毎公演、同じことをしても面白くないし、何かしらを変えるようにしています。そうして自分が楽しむことで、LUNÉの皆さんが喜んでくれるんじゃないかなと思っています。それも最近はステージに上がる5分前くらいに思いついて、メンバーに共有します。FUMAくんは特に凄くて、5公演ぐらい連続でステージに上がる直前に伝えて、それでもできてしまう。今回、改めてRIEHATAさんの振付が変わった時の僕の気持ちを考えたら、あらかじめ決めてメンバーに伝えておかないといけないと思いました(笑)。
──そのくらいダンスは直感的で、アイデアがぽんと浮かぶものなんでしょうね。ご自身で振付もなさいますね。
&TEAMの「FIREWORK」と「チンチャおかしい」の振付に参加しました。もともとダンスを始めた頃から一人で振りを考えて、それを撮ったりしていたんです。韓国に渡って練習生になり、先生から「自分の振り、やってみて」と言われて、作って披露したらすごく評価がよかった。だから「I-LAND」での振付のミッションは僕のためだったんじゃないかな?と思うくらいです(笑)
──「I-LAND」で振り付けされた「ONE OF A KIND」は衝撃でした。
運がよかったです。YouTubeの再生回数がとても多くて、ありがたかったし、うれしかったです。
──今では振付もご自身でできる環境になりつつありますか?
作ったとしても簡単に採用されるものではないので、選ばれたこと自体が奇跡です。僕は本当に運が良くて選んでいただき、とても貴重な経験をさせていただいて感謝してます。
──振付のアイデアはどのように浮かびますか?
あまり考えたことがないのですが、ただ聞いた音の第一印象は大事にしています。初めて音を聞いて、その音の意味が増幅するような振りにしたい。第一印象を身体で表現できるようには意識している気がします。アイデアでいえば、誰かの癖を振り付けに入れてみたり、そんな遊び心も面白いかなと思います。
──最近、気になる振付や音楽はありますか?
HIPHOPがいちばん好きだと最近、改めて感じています。僕がダンスを始めた頃に聴いていた曲、90年代のHIPHOPをよく聴いています。一番テンションが上がるんです。
──K-POPはシャープで、かつチームで揃えるようなダンスが多い。ご自身が得意とされるダンスとは、相反するように感じることもありますか?
K-POPのダンスは、もしかしたら自分の得意なジャンルとはまた違うのかもしれないけど、それも成長に繋がると信じています。チームで魅せる見せ方もできて、その中で自分の色を出せたら、もっと魅力的なダンスに、そして武器になると思います。練習生の頃はHIPHOPを中心に練習していて、&TEAMになったことでグループでの見せ方を意識したダンスになり、身体が上手く追いつかず、撮影しながら悔しい瞬間もありました。でも、今はみんなで踊ることが楽しい。どちらのダンスも楽しみながら取り組めています。
ヴィンテージのカーハートやティンバーランドの6インチブーツなどを取り入れ、1990年代のHIPHOPシーンを彷彿とさせるスタイリングの衣装についての独占コメントもチェック。
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Photos: Taku Matsuda Interview & Text: Maki Miura
