ヴィクトリアズ・シークレット(VICTORIA’S SECRET)が、かつてホリデーシーズンの恒例イベントとして親しまれたファッションショーを、この秋に開催することを正式発表した。5月15日(現地時間)、同社はインスタグラムにて、キャンディス・スワンポールが出演する映像を公開。「コメントに目を通し、皆さんの声を受け取りました。ヴィクトリアズ・シークレットのショーが、今の私たちを反映するものとして戻ってきます。そして、皆さんが愛するすべて…グラマラスなランウェイ、翼、音楽エンターテイメント、その他もろもろが帰ってきます!続報にこうご期待」とキャプションで明らかにした。
『ピープル』によると、2024年のショーは、これまで以上にインクルーシブなものになるようだ。「2024ヴィクトリアズ・シークレット・ファッション・ショーでは、私たちの顧客が求めてきたもの、グラマラスなランウェイ、翼、エンターテイメントを、今日の我々の姿であるパワフルで近代的なレンズを通してお届けします。我々のアイコニックな財産を女性主導のアートとして皆さんとシェアできることにワクワクしています」と声明で明らかにした。
ハイディ・クルムやタイラ・バンクス、ジゼル・ブンチェン、キャンディス・スワンポール、アドリアナ・リマといったトップモデルが出演し、宝石をあしらった豪華なブラや有名アーティストによる演奏などで人気を集めた同社のショーだが、売上減少やテレビ番組の視聴率低下、多様性の欠如などが問題視されて2019年に休止を発表。元CEOのレスリー・ウェクスナーと性犯罪者の故ジェフリー・エプスタインとの関係が明るみになるなど批判を浴びたことを受け、以来ショーを行っていなかった。
その後、サイズ展開の幅を広げ、プリヤンカー・チョープラーやモデル兼スキー選手アイリーン・グー、プラスサイズモデルのパロマ・エルセッサー、ブラジル人トランスジェンダーモデルのヴァレンティーナ・サンパイオらをVSコレクティブ(VS COLLECTIVE)のアンバサダーに起用するなど変革を行ってきた同社は、2023年にドキュメンタリー形式でファッションショーを再開させ、コロンビアの首都ボゴタ、ナイジェリアの首都ラゴス、そしてロンドンと東京で「女性を高揚させ讃える」ファッションイベントを開催していた。
Text: Tae Terai