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ヨルゴス・ランティモス監督作『哀れなるものたち』、ヴェネチア国際映画祭で8分のスタンディングオベーション

ヨルゴス・ランティモス監督の新作映画『哀れなるものたち』が、第80回ヴェネチア国際映画祭で大喝采を受けた。

『哀れなるものたち』は2024年1月26日より日本公開予定。

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『女王陛下のお気に入り』(2018)でタックを組んだエマ・ストーンと鬼才ヨルゴス・ランティモス監督の最新作『哀れなるものたち』。8月2日(現地時間)、第80回ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映され、観客から8分間のスタンディングオベーションとともに拍手喝采を受けた。その一方で主人公ベラの過激な性描写が嫌われ、席を立つ観客もいたそうだ。

原作は、スコットランドの作家アラスター・グレイ著の傑作ゴシック奇譚『哀れなるものたち』。風変わりな天才外科医ゴドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)の手によって死から蘇った若き女性ベラ(エマ・ストーン)が、世界を知るために大陸横断の冒険の旅へ出ていき、時代の偏見から解き放たれて平等と解放を知り、驚くべき成長を遂げていくさまを描く。キャストたちは全米映画俳優組合のストライキのため映画祭には参加せず、ランティモス監督が1人でレッドカーペットを歩いた。

ヨルゴス・ランティモス監督。

Photo: Alessandra Benedetti - Corbis/Getty Images

これまで『籠の中の乙女』(2009)や『ロブスター』(2015)、『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(2017)などの衝撃作を世に送り出してきたランティモス監督。プレミア前の記者会見で、「上品な映画にしないことは僕にとって非常に重要なことでした」と明かしている。「エマが自分の身体やヌード、そうしたシーンに対して理解を示し、恥じないように自信を持ってもらう必要がありました。セックスについて僕が何か言うと、彼女はすぐに同意し、『もちろん、ベラですから。必要なことをしましょう』と言ってくれました」

『哀れなるものたち』は、この後テルライド映画祭とニューヨーク映画祭でお披露目され、12月8日より全米公開する。

Text: Tae Terai