サラ・ジェシカ・パーカー&アレキサンダー・マックイーン おそろいのタータンチェックを纏って。
アレキサンダー・マックイーンがこの世を去る4年前の2006年。この年の展覧会のテーマは、「アングロマニア:伝統と逸脱のブリティッシュ・ファッション」。ということで、サラ・ジェシカ・パーカーはマックイーンとともに、彼がデザインをしたタータンチェックのドレスで登場。真っ赤なタータンをショールのようにあしらい、見事なカップルコーデを披露した。
ケイト・モス&マーク・ジェイコブス メタリックな女神が降臨。
1995年にMETガラデビューをしたケイト・モスは、2009年の「ミューズとしてのモデル」で名誉議長を務めたマーク・ジェイコブスとともに共同ホストを務めることに。そんなマークが手がけたメタリックのギリシャ女神風のミニドレスでポージング。60年代を彷彿とさせるターバン風のヘッドピースでツイストを効かせて。
リヴ・タイラー&ステラ・マッカートニー ロックのサラブレットたちが着るTシャツ。
ともにロックスターを父にもつリヴ・タイラーとステラ・マッカートニー。そんな彼女たちにぴったりのテーマだったのが、1999年の「ロックスタイル」展だ。当時、クロエ(CHLOÉ)のクリエイティブ・ディレクターを務めていたステラがデザインをしたTシャツを着て、ツーショットでレッドカーペットに現れた。今では派手さを競うイベントになったMETガラだが、こんな反骨心あふれるテーマとスタイルもファッションの醍醐味のひとつだ。
ジゼル・ブンチェン 神ボディを惜しみなく披露。
ドレスはスタイルを強調するためのもの。2008年の「スーパーヒーロー:ファッション&ファンタジー」展のレッドカーペットに降臨したジゼル・ブンチェンは、ヴェルサーチェ(VERSACE)のボディラインを際立たせるピンクのシルクサテンドレスで圧倒的な存在感を放った。この年も、『フォーブス』誌によるモデル所得番付1位を獲得しているのも納得。
リアーナ 史上最も記憶に残る25キロのドレス。
中国の美学や文化が西洋ファッションに与えた影響を紐解く「鏡越しの中国」展が開催された2015年、リアーナが着用したカナリアイエローの帝国風ドレスは、大きな賞嘆と感嘆をさらった。これはMETガラ史上最高の一着と呼ばれている名作だ。長いトレーンが印象的な総重量25キロのドレスは、デザインを手がけた中国人デザイナー、グオ・ペイの名前も一気に世界中に広めることとなった。
キム・カーダシアン 酷評された「おばあちゃん家のソファの柄」のドレス。
2013年に念願のMETガラに招待されたキム・カーダシアンだったが、この日チョイスしたフローラルプリントのジバンシィ(GIVENCHY)のドレスは、SNSを通して「おばあちゃんの家のソファの柄」「田舎の実家の壁紙と一緒」などと酷評されてしまった。キムはUS版『VOGUE』の取材に、「おそらくロビン・ウィリアムス本人も『ミセス・ダウト』の服みたいってつぶやいていたわ」と悲しい心の内を語った。この年のテーマは「パンク:カオスからクチュールまで」だったため、多くのゲストたちがパンキッシュなスタイルに挑んでいただけに、キム本人の予想とは違う方向で目立ってしまった。
ゼンデイヤ 魔法にかかった現代のプリンセス。
「キャンプ:ファッショについてのノート」がテーマの昨年、話題を集めたのはゼンデイヤのシンデレラドレスだ。彼女が14歳のときから仕事をともにしているスタイリストのロー・ローチが魔法使いに扮し、ゼンデイヤに魔法をかけると……。ブルーのドレスが美しく発光! ちなみにドレスはこの日のためにトミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)が特別に手がけた逸品。おとぎ話が現実になった瞬間だった。
Text: Rieko Shibazaki
