昨年の最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』を最後にダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を降板したことを受け、その後任にイドリス・エルバをというファンからの声があったが、実現する可能性は残されているようだ。
ダニエルが初めて演じた金髪のボンドは、このフランチャイズの中で大きな変化をもたらし、映画はより複雑なテーマを扱うようになり暗くなっていった。もし彼がボンド役を引き継ぐことになれば、黒人俳優として初めて『007』シリーズ作品で主演を務めるという歴史的な出来事となる。
プロデューサーであるバーバラ・ブロッコリは、最近のインタビューで、イドリスがダニエルの後任候補として議論されていることを明かした。「デッドライン」のポッドキャスト『Crew Call』、「私たちはイドリスを知っていますし、彼とは友人です。彼は素晴らしい俳優です。イドリスは後任探しの)会話の一部になっていますが、誰かが席に座っているときに会話をするのはいつも難しいことです」
ただ、まだキャスティングを急ぐ必要はないとして、こう付け加えている。「私たちは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が終了し、ダニエルが...いや、私たち全員がダニエルの素晴らしい在任期間を満喫し、その恩恵を受けることができるまでは、他の誰かのことを考えたり、話し合ったりするつもりはありません。私たちはただ、この瞬間を生きたいのです」
イドリスは2019年の『ヴァニティ・フェア』のインタビューで、ジェームズ・ボンド役のオファーがあれば引き受けることを示唆していた。「ジェームズ・ボンドは、誰もが演じたがる、アイコニックな、愛されるキャラクターだ。観客を、現実逃避の旅に誘う役柄だ」「もちろん、『ジェームズ・ボンドを演じてみたいか?』と尋ねられたら、僕だって『もちろん!』って答える。魅力的なオファーだからね。でも僕は必ずしも、"黒人のジェームズ・ボンドになりたい"わけじゃない」
そして、こう本音を漏らす場面もあった。「ある世代の人たちからは『あり得ない』と言われてしまう。そうなったらがっかりだ。結局は、僕の肌の色が問題になる。もし僕がその役を受けて、失敗したら、あるいは成功しても、それは肌の色のせいなんだろうか? いずれにせよ、僕は難しい立場に置かれるんだ」
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From GLMOUR