第93回アカデミー賞が4月25日(現地時間)に開催され、助演女優賞に『ミナリ』のユン・ヨジョンが輝いた。韓国映画界の至宝とされる73歳の大女優は、プレゼンターのブラッド・ピットから名前を呼ばれると驚きの表情を見せ、ステージに登壇。
「はじめまして、ミスター・ブラッド・ピット。お会いできて大変光栄です。なぜもっと早く出会えなかったのでしょう?」とスピーチを始めると、投票してくれたアカデミー会員にお礼を伝えた。そしてリー・アイザック・チョン監督に感謝の言葉を述べ、本来は競争を好まないとしてこう語った。
「(助演女優賞にノミネートされた)グレン・クローズではなく、私が選ばれました。彼女の演技を何度も見てきました。5人の候補者がいて、それぞれ異なる役に挑戦しました。私はちょっとだけ運がよかっただけです。ラッキーでした」
1980年代にアメリカ、アーカンソー州に移住してきた韓国人一家を描く映画『ミナリ』で、ユン・ヨジョンが演じたのは、破天荒で毒舌な祖母スンジャ。韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョン監督自身の幼い頃の体験を下敷きにした本作で、英国アカデミー賞やSAG(全米映画俳優組合)賞など、数々のアワードで助演女優賞を獲得している。