それまで極端に少なかったプラスサイズのデザイナーウェアを扱うオンラインショッピングサイトとして、2017年にローンチした「11・HONORÉ」。ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)やメアリー カトランズ(MARY KATRANTZOU)といったラグジュアリーブランドをはじめ、現在では50を超えるブランドを展開する。2020年には、オリジナルラインもスタート。シックなワークウェアからリラックスエレガンスを意識したテレワークスタイルまで、モダンな装いを幅広く提案する。同サイトでは、サイズインクルーシブな女性にフォーカスしたファッションやビューティー、ライフスタイルのトピック記事も楽しめる。
スーパーモデルを起用した非現実的な美しさではなく、ありのままの美しさを称える方向へと急速なシフトチェンジが進むランジェリー業界。リアーナが手がけるサヴェージ X フェンティ(SAVAGE X FENTY)も、2018年のデビュー以来目指すのはインクルーシブであること。ショーツはXS~3X、ブラジャーは32A~46DDDのサイズ展開を揃え、セクシーであると同時に、着ていて心地よいことを追求する。「どんな女性でも自分にフィットする下着を見つけられる」というメッセージを込め、ショーには多様な人種、体型、サイズ、スキンカラー、宗教のモデルが登場する。
「シルエットを重視すると跡がついて黒ずみが残り、リラックス重視だとバストの形が崩れる。自分の体にしっくりくるものに出合えなかった」と語る、長くブラジャー選びに苦労していたお笑い芸人のバービーがピーチ・ジョン(PEACH JOHN)とコラボした。多様な体型の女性のために新サイズ「アンダー90cm」を導入し、脇の肉を入れ込む超脇高のサイドベルトを採用するなど、彼女だからこそ分かるグラマーな女性の要望を反映。デイリー使いしやすいタイプからセクシーなデザイン、ノンワイヤーブラトップの3種が登場した。好評につき、第2弾も始動中。
ナイジェリア出身のファッション&トラベルインフルエンサーのフィサヨ・ロンジが2016年に設立した「KAI COLLECTIVE」。自信を与えるデイリーウェアをコンセプトに掲げ、フィサヨが旅先で出合った生地やインスピレーションをデザインに反映している。カーヴィボディにしっくりフィットするシルエットに、カラフルなマーブル柄をプリントした“Gaia”ドレスが、ファッショニスタの間で人気に。
2015年にロサンゼルスで生まれた「BIG BUD PRESS」は、西海岸らしいポップでカラフルなデイリーウェアを得意とする。さらに、サイズインクルーシブでユニセックスというのも今の時代を反映している。ロス製、もしくはアメリカ製の生地のみを使用し、賃金面など適正な労働環境の整ったローカルの工場のみにオーダーを発注するというエシカルな取り組みでも注目を集める。
2015年にスタートし、2019年時点で、世界で最もサイズバリエーションが豊富なブランドの「UNIVERSAL STANDARD」。すべてのアイテムをUSサイズで00~40まで揃えることが可能だ。デニムなどベーシックアイテムを展開する“Fit Liberty”コレクションでは、体重の増減に伴うサイズ変更に対し、購入から1年以内であれば無料でアイテムの交換を行う。このサービスを通して返品されたアイテムは、貧困家庭に暮らす女性などに寄付することで、サステナブルなサイクルを実現した。2019年にはロダルテ(RODARTE)とコラボし、よりファッション性の高いカプセルコレクションをリリースした。
1980年にローンチした「MARINA RINALDI」は、プラスサイズブランドの先駆け的な存在だ。オンオフ問わずに活躍しそうなジャケットは、9~23号で展開中。20.5~22.5cmという小さいサイズに特化したシューズブランドの「FOREMOS MARCO」。すべてのアイテムが日本製で、ひとつひとつを靴職人が製作している。さらに、全世界62ヶ国に出店しているエイチアンドエム(H&M)は、アイテムのサイズ展開をUS32~46サイズまで広げている。ドレスアップにぴったりのオールインワンも、身体に合わせたサイズ感で選ぶことが可能だ。
イノベーティブなアクティブウェアに定評のあるルルレモン(LULULEMON)のレギンスは、伸びがよく高機能なだけでなく、サイズ展開も豊富。エコな製法とサステナブルな素材にこだわる、気鋭デニムブランドの「DL1961」。タイダイ加工やダメージなど、さまざまなデザインとともに、多様なサイズが揃うのも大きな魅力だ。イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)の新ラインの「ME ISSEY MIYAKE」は、1サイズ展開でありながらも、縦と横にプリーツ加工をしているため伸縮性が強く、あらゆる体型にフィットする。軽量でコンパクトなデザインで、生活を快適に楽しむための服というコンセプトを掲げている。
ダイバーシティとインクルージョンにフォーカスすることを価値観の主軸としているラルフ ローレン(RALPH LAUREN)は、サイズのバリエーションも豊富。アイテムによって幅はあるものの、ジャケットは00~14、オックスフォードシャツは0~14まで揃う。
問い合わせ先/
伊勢丹新宿店(FOREMOS MARCO) 03-3355-1111
イッセイ ミヤケ 03-5454-1705
H&M カスタマーサービス 0120-866-201
阪急うめだ本店 8階大きいサイズの婦人服『プリュス』(DL1961) 06-6361-1381
ピーチ・ジョン 0120-066-107
マックスアンドコー ジャパン(MARINA RINALDI) 03-6434-5101
ラルフ ローレン 0120-3274-20
ルルレモン 080-0080-4090
Cutout Photos: Shinsuke Kojima Stylist: Mutsuko Matsukawa Text: Tomomi Hata Editors: Shizue Hamano, Airi Nakano