1. リーバイス®(LEVI'S®)
世界中の人々に愛される永遠の定番デニムブランドと言えば、リーバイス®(LEVI'S®)。1853年、西部開拓時代のアメリカ・サンフランシスコでリーバイ・ストラウスが創業したブランドの歴史は170年を迎えようとしている。かつて、鉱山で働く労働者のために作られたパンツがかの有名な「501®」の起源と言われている。
【愛用セレブ】ヘイリー・ビーバーは大の「501®」好き!
最近のセレブの中で最も「501®」を愛している人物と言えば、ヘイリー・ビーバーの名前が真っ先に挙がる。何本も所有しているが、上の写真ではルーズフィットなパンツに、ゆったりとしたポロシャツをコーディネートしてハンサムなスタイルに。カジュアルになりがちな、ボーイフレンドデニムは、チラリとお腹を見せて“ヘルシーな抜け感”を演出。
【愛用セレブ】マリリン・モンローが愛した女性のための初デニム「701」。
1934年、リーバイス®はレディースラインで初となる5ポケットタイプのデニムを発売。それが「701」だ。西部の牧場で働く女性のために作られたという謂れがあり、当時の世界恐慌下においては、富裕層たちに夏の休暇を牧場で過ごしてもらう観光プラン「デュードランチ」を舞台にした広告写真が『VOGUE』に掲載されたこともある。
女性とジーンズの親和性を高めるきっかけとなった「701」は、ヒップをカバーするハイウエストのシルエットが最大の特徴。初期のデザインは、シンチバック、カーブしたトップブロック、幅広のストレートレッグがお馴染みだった。1950年代までに、シンチバックは姿を消したが、独特のハイウエストのフィット感は今もなお健在だ。
「701」はマリリン・モンローが愛用していたことから、“モンローデニム”という愛称がつけられ、時代を超えても女性たちがヘビロテする定番ボトムとなっている。
【今、狙うべき1本】LEVI’S® VINTAGE CLOTHING 1950モデル 701
「701」は股上が深く設計されているため、ヒップを覆い美しく見せてくれるシルエットが人気の理由。また、腰の位置が高く、O脚をはじめ、ふくらはぎや腿など、気になる足のお悩みをさりげなくカバーしてくれるのも嬉しい。ハイヒールはもとより、フラットシューズを履いても美脚が叶う。
問い合わせ先/リーバイ・ストラウス ジャパン 0120-099-501
https://www.levi.jp/
2.カルバン クライン(CALVIN KLEIN)
1968年に創業者カルバン・クラインが自身の名前を冠にしたブランドを設立。その後、1978年に世界初のデザイナーズジーンズブランドとしてカルバン クライン ジーンズ(CALVIN KLEIN JEANS)を発足。同ジーンズコレクションは、メインラインのミニマルで洗練されたデザインを踏襲しながらコンテンポラリーなワードローブを提案。近年は、BLACKPINKのジェニーをグローバルアンバサダーに迎え、幅広い世代の人々に愛されている。
【今、狙うべき1本】テーパードデニム「90s LOOSE BLUE TOPAZ JEANS」
ハイライズで裾に向かって少し幅を狭めたタイムレスなフィットのワイドテーパードジーンズ。ゆるめのフィット感と絶妙な色落ちで、90sのムード漂う仕上がりに。コインポケットとバックパッチには控えめに、ブランドロゴをあしらいアクセントをプラス。ロールアップしてラフなアレンジもできる程よいテーパードは、どんなスタイリングにもフィットする定番の1本だ。
問い合わせ先/カルバン・クライン カスタマーサービス 0120-657-889
https://japan.calvinklein.com/
3. ディーゼル(DIESEL)
ディーゼル(DIESEL)が誕生したのは1978年。当時、新たなエネルギーとして注目されていたディーゼル燃料のように世間を活気づけたいという思いからこの名がついたそうだ。創業者のレンツォ・ロッソにとって、デニムはカジュアルなアイテムでありながらも、ブランドのアイデンティティをストレートに表現するためのコアなツールだ。ブランドの設立当初から、“プレミアムウェア”という位置づけで一線を画してきた。
40年にわたりデニムを手がけてきたディーゼルの強みは、既存の概念にとらわれない自由な発想力。2020年にクリエイティブ・ディレクターに就任したグレン・マーティンスもこのスピリットを引き継ぎ、より革新的でセクシーなスタイルを数々打ち出している。
【愛用セレブ】デュア・リパはクチュール的デニムに夢中!
デュア・リパが着用して話題を集めていたのが、ボトムとシューズが一体になったブーツデニム。中綿の入ったキルティング素材にウォッシュ加工を効かせた格子状のパターンがユニークだ。同デザインのブラトップを合わせれば、ミリタリー調のムードが漂う。
【今、狙うべき1 本】ストレートジーンズ「1996D-SIRE」
クリエイティブ・ディレクターにグレン・マーティンス が就任してから大ヒットし定番化した「1996D-SIRE」。メンズライクになりがちなストレートジーンズも、ヒップまわりはタイトに設計されており美脚効果が叶えられる一本に。ディーゼルは噴霧マシーンを使うことで、生産工程で使用する水量の削減にも努めている。また、軽石を使ったストーンウォッシュではなく、専用マシーンを使って加工を施すことで、生地にダメージを与えず丈夫な仕上がりに。
問い合わせ先/ディーゼル ジャパン 0120-55-1978
https://www.diesel.co.jp/
4. エドウイン(EDWIN)
日本のデニムブランドを牽引するエドウイン(EDWIN)。1947年、東京・上野のアメ横で米軍払い下げ衣料品の卸業者として創業した。アメリカから輸入した中古ジーンズを洗浄・補修し販売店へ供給。しかし、当時の米国製ジーンズは、固い、縮む、色落ちする、そして高価だったため、日本の市場では広まらなかった。その後、中古に限らず、新品のジーンズも輸入されるようになったが、日本人の体型に合う履きやすいアイテムを作るという想いがエドウィンのデニムづくりの原点だ。
さらに進化した「EDWIN 503」
そんな“MADE IN JAPAN”デニムにおいて、不動の人気を誇るのが「EDWIN 503」。シリーズ総販売数は約2,000万本という、まさに国民的ジーンズという名にふさわしい1本だ。「EDWIN 503」は、2022年に25周年を迎えフルリニューアル。自社工場から排出された裁断くずや、消費者から回収したデニムを、さまざまなリサイクル技術を用いて再生した「CO:REデニム」を開発している。
また、デニム製造と水の使用量削減は、切っても切り離せない大きな課題となっているが、エドウインはプレオゾンとジェット加工の組み合わせによる環境に配慮した新しい洗い加工の特許を取得している。その高い技術力によって、従来に比べ水の使用量を約95%削減することに成功した。
【今、狙うべき1本】「EDWIN 503」レギュラーストレート
「EDWIN 503」の中で、最も支持されているシルエットが「レギュラーストレート」。日本人の体型に基づき、しっかりとした股上と程よくゆとりがあるデザインになっている。ヒップラインをカバーしながら、下半身をすっきりと見せてくれる理想的なストレートフィット。愛着をもって長く履いて欲しいという想いから、購入から10年間は修理修繕を無償で対応している点も、ブランドのデニム愛が感じられる粋なホスピタリティだ。
問い合わせ先/エドウイン・カスタマーサービス 0120-008-503
https://edwin.co.jp/products/503.html
5.トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)
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1985年設立のトミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)はクラシックなアメリカンスタイルをベースに、ひねりの利かせたプレッピースタイルを提案するブランド。トミー ヒルフィガーとトミージーンズ(TOMMY JEANS)の2つを軸に、チルドレンやゴルフラインなど幅広いコレクションを展開。音楽シーンなどとも深い関わりを持ち、アメリカンカルチャーを語る上で欠かせないブランドの一つ。
デニム製造方法に関しては、独自の手法で業界標準の30%を超える100%リサイクルジーンズ等を制作。リサイクルコットンやリサイクル可能なトリム素材の採用し、より少ない水とエネルギーでデニムを製造することに成功。世界を牽引するブランドとして、サスティナビリティに関する取り組みも抜かりない。
【今、狙うべき1本】リラックスストレート「SMD RELAXED STRAIGHT」
ハイライズで腰回りはタイトに設計されており、ヒップラインを丸く美しく見せてくれる「SMD RELAXED STRAIGHT」。プレッピースタイルには欠かせない定番のリジットデニムは、スニーカーでカジュアルに着こなすのも、ローファーに合わせて究極にトラッドにスタイリングすることも可能な万能デニム。
問い合わせ先/トミー ヒルフィガー カスタマーサービス 0120-266-484
https://japan.tommy.com/
6. レッドカード トーキョー(RED CARD TOKYO)
日本発のレッドカード トーキョー(RED CARD TOKYO)は、日本の最高品質のデニム素材を使い、熟練の職人によって1本ずつ丁寧に作られている。ディテールに至るまでこだわり抜かれたデザインは、まるでセカンドスキンのように優しく身体に馴染み、履き続ける度に愛着を感じることを目指している。
ブランドを率いる本澤裕治は、エドウイン(EDWIN)に10年在籍し、アイコニックな「503」の立ち上げに参加。その後、リーバイス®(LEVI'S®)でも「501®」のプロジェクトに関わったキャリアを持つ。レッドカードというブランド名は、自身のブランドを立ち上げるという新たな挑戦において、ジーンズ業界から一発退場するイメージを重ね合わせているそうだ。
【今、狙うべき1本】Timeless シリーズの「Dakota」
絶妙な太さできれいな落ち感が魅力のストレートデニム「Timeless シリーズ」の「Dakota」。腰を落として履いているようなダボっとした雰囲気は残しつつも、程よいフィット感のウエストをキープ。きちんと足が長く見えてくれる様な股位置と太さが大人の女性にも嬉しいポイント。見た目よりも軽量で柔らかい綿100%のデニム地を使用。紡績工程で発生する未利用綿を回収して再利用した糸を採用するなど、サステナブルな配慮も徹底している。レングスは長めに設定されているので、スタイルによってアレンジ可能だ。
問い合わせ先/ゲストリスト(RED CARD TOKYO) 03-6869-6670
https://guestlist-tokyo.com/ap/item/i/A0GS0000OAR8?colvar=DFP
7. リー(LEE)
リー(LEE)は、1889年ヘンリー・デヴィット・リーが創業した食品と生活雑貨の卸商「H.D.リー・マーカンタイル・カンパニー」が起源。1911年より、8オンスデニム仕様のビブ・オーバーオールをはじめ、様々なワークウエアの自社製造をスタートした。その後、「101」の愛称で親しまれるカウボーイパンツやホワイトジーンズの先駆けである「ウエスターナー」、デニムジャケットの不朽の名作と言われる「101J」など、アイコニックなマスターピースを多数生み出しジーンズ業界に革命を起こしてきた。
【今、狙うべき1本】「STANDARD WARDROBE」 ボーイズストレートパンツ
脚周りはスッキリとしたフィット感で、ボーイッシュな印象のストレートパンツ。メンズライクでカジュアルな見た目ながら、しなやかで柔らかい履き心地が実感できる。ウエストに少しゆとりがあるため、腰ばきやジャストウエストなどいろいろなスタイリングが叶う。
問い合わせ先/エドウイン・カスタマーサービス 0120-008-503
https://lee-japan.jp/
8. マザー(MOTHER)
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LA発のデニムブランド、マザー(MOTHER)は、2010年にリーラ・ベッカーとティム・ケディングが設立。70年代のカリフォルニアの雰囲気を漂わせたヴィンテージスタイルと、さりげなくトレンドを取り入れたシルエットで世界中の女性を魅了している。ソフトな風合いでリラックスして履けるテンセル素材に定評がある。LAで行われる生産は、二酸化炭素の排出量を削減し、エココンシャスな梱包素材を使用するなどサステナブルな取り組みにも積極的だ。
ストレートからバギー、スカートまで幅広く展開しているが、なかでも定番的に日本人の間で人気の型は、「INSIDER CROP STEP FRAY」。後ろの裾を少しだけ長くしたくるぶし丈は足首をきゅっと細く見せてくれ、適度なストレッチも効いているためはき心地もよいと定評がある。
【今、狙うべき1本】フレアジーンズ「The Hustler」
デニムでスタイルアップを叶えたいときは、ハイウエストで脚を長く見せてくれるフレアタイプがおすすめ。柔らかな履き心地のオーガニックデニムを使用している。さりげなくセンタープリーツを施しているため、キレイめコーディネートにもぴったり。
問い合わせ先/ファーフェッチ カスターサービス 050-3205-0864
https://www.farfetch.com/
9. シチズンズ・オブ・ヒューマニティ(CITIZENS OF HUMANITY)
2003年にLAで誕生したシチズンズ・オブ・ヒューマニティ(CITIZENS OF HUMANITY)は、デザインから製造に至るすべての工程を自社工場で行うプレミアムデニムブランド。完璧なフィット感とリラックスできる履き心地を追求し、オーセンティックな雰囲気の中に旬のトレンドを絶妙に盛り込んだデザインが世界中の女性から絶大な支持を集めている。なかでも、2000年代初頭のバギーシルエットからインスパイアされたモデル「Paloma」は、ヴィンテージのような風合いと流れるように美しいストレートラインがポイントだ。
【今、狙うべき1本】バギーパンツ「Horseshoe」
緩やかな曲線を描いたワイドなシルエットが特徴。ヴィンテージパンツからインスピレーションを得た、股上が深めのオーバーサイズ。ジャストサイズを選んでハイウエストで履いてもよし、大きいサイズを腰履きしてもよし。シーズンを問わずヘビロテでき、個性がアピールできる1本だ。
問い合わせ先/シチズンズ・オブ・ヒューマニティ
https://citizensofhumanity.com/
10. フレーム(FRAME)
2012年、LAで始動したフレーム(FRAME)は、スウェーデン出身のエリック・トルステンソンとジェンズ・グレデが手がけている。彼らのインスピレーション源は、1970年代のスタイルアイコンたちが体現したヨーロッパのドレスアップ・カジュアル。デニムを主軸とし、毎シーズン、プレタコレクションやバッグ&シューズなども展開し、トータルで洗練されたデニムスタイルを楽しむことができる。
【今、狙うべき1本】スーパーストレッチデニムパンツ「The Jetset Crop Mini Boot」
「The Jetset Crop Mini Boot」は、旅行に適した理想的な1本。リベット、ジッパー、縫い目、ポケットを排除したミニマルなデザインで、飛行機やドライブなど長時間の移動をする時でも快適に履けるように作られている。下半身をキレイに見せるハイウエストをはじめ、足首をさりげなく覗かせるクロップド丈が◎。
問い合わせ先/フレーム
https://frame-store.com/
《知っておきくべき、色落ちと型崩れを防ぐデニムの正しい洗い方》
デイリーに欠かせないアイテムだからこそ、色落ちや型崩れは防ぎたいもの。水の温度や洗濯頻度、干し方にいたるまで、正しいアプローチをマスターしてプロ並みの仕上がりを目指そう。ストレッチが効いたデニムやインディゴは膝の型崩れが目立ちやすく、洗うたびに色落ちしてしまう。色やシルエットにこだわるなら洗濯機ではなく、中性洗剤を使用した手洗いを習慣にして。
デニムは“履いたら洗う”が基本。押さえるべき3ステップは?
1. デニムのハリ、色をキープするなら冷たい水で手洗い。
デニムを劣化させないために、冷たい水(常温)で手洗いするのが鉄則。とくにインディゴはぬるま湯だと、色が溶け出してしまう。また洗う頻度は、1日履いたらその都度の洗濯を心がけて。汚れが見えにくい分、こまめに洗わないと、シミやにおいの原因になることもある。
2. 水と割った中性洗剤でまんべんなく押し洗い。
洗うときは必ず裏返しにして洗濯液(水に洗剤の裏面に記載されている量を入れてかきまぜたもの)に漬け込む。洗剤の量を間違えると、ダメージを与えてしまったり逆効果になることもあるので注意して。デニムをまんべんなく返し、押し洗いを繰り返したらネットに入れて1分ほど脱水。次は綺麗な水ですすいで、最後にもう一度脱水を1分ほど。手洗いをすると黄ばんだ水がたくさん出てくるので、日々の汚れが実感できるはず。
できるだけ手洗いを心がけたいけれど、どうしても時間がない場合は、洗濯機のデリケートコースで、洗い5分、すすぎ1回、脱水1分を目安にしよう。
3. ピッチハンガーで筒状に。部屋干しがおすすめ。
デニムは非常に乾きにくいので、必ずポケットが出るように裏返しにしてから干すこと。このときピッチハンガーを活用するのが効果的だ。筒状に干すことで風通しがよくなり型崩れも防いでくれる。デニムもほかの衣類と同様、日差しの強いベランダ干しは色褪せを加速させるので、部屋干しがオススメ。
干すときのちょっとした工夫で、綺麗なシルエットと色合いをキープできるのが嬉しい。愛用のデニムを長持ちさせたい人はぜひ実践してみよう。
Photos: Courtesy of Brands Text: Megumi Otake(Washing Denim) Editor: Mayumi Numao, Saori Yoshida

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