FASHION / TREND & STORY

マスク時代の日差し対策はハットが最適! そのポイントとは? 【ファッションプロの週間コーデ予報/管沼詩乃編】

日差しが徐々に強くなるこれからの季節も、まだまだマスク無しでのお出かけは難しそう。そんなとき、気になるUV対策におすすめなのがハット。普段からよく帽子をかぶっているという管沼詩乃さんに、気になる需要の変化や一押しブランドをたっぷり聞きました。
マスク時代の日差し対策はハットが最適! そのポイントとは? 【ファッションプロの週間コーデ予報/管沼詩乃編】

Photo: Splash/AFLO

編集N 最近、ときどき夏のような強い日差しの日もあるので、急にハットを探している人も多いのではないかと思います。

管沼 そうですね。人にもよりますが、私は日傘よりも帽子のほうが気軽に取り入れやすいので、夏のマストアイテムです。

編集N 私は今まで帽子に苦手意識があって避けてきたのですが、今年はヘアをカットしたこともあり、挑戦してみたいなと思っています。

Photo: Rachpoot/MEGA/Getty Images

管沼 髪や頭皮を守るためにもかぶった方がいいですよ。そして今年の夏は引き続きマスク生活なので、よりUV対策に力を入れたいところ。サングラスはマスクと併用すると曇りやすいので、帽子の需要が高まりそうだなと。

編集N サングラス・マスク・帽子の3点セットだと流石のヘイリー・ビーバーも少し怪しげな雰囲気に……。今夏は帽子×マスクで乗り切りたいです。そこでまず、そもそも帽子をかぶること自体に慣れていない私みたいなタイプに向けて、初歩的なポイントから教えていただけますか?

管沼 Nさんみたいなビギナーの人は、引き続き人気のバケットハットから始めるといいと思います。

編集N 実は最近人生で初めて買った帽子が、バケットハットなんです! 管沼さんのお墨付きアイテムということでひと安心しました(笑)。 

ビギナーはシンプルなバケットハットから。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

管沼 Nさんはどこの帽子を買ったんですか?

編集N ニードルズ(NEEDLES)です。展示会でオーダーしたばかりなので実物はまだ手もとにはないのですが、このシルエットの柄&色違いです。つばが長めだったので輪郭がそこまで強調されなくていいなと。手持ちの服とあわせやすいのかなと思い、色はシックなブラウンにしました。

管沼 まずはそういうデイリーに取り入れやすいものから始めるといいですよね。

編集N どんな服に合わせると良さそうですか?

セリーヌ(CELINE)の2021年春夏コレクションより。Photo: Courtesy of CELINE

管沼 このセリーヌCELINE)のように、気負わずカジュアルに取り入れると今年らしくなるのではないかと思います。

編集N こちらもかぶりやすそうな形ですね。バケットハットはコンパクトなものだとバランスを取るのが難しいイメージがあったのですが、比較的ゆとりのあるデザインを選ぶとぐっとリアルに感じますね。

管沼 ボリュームを持たせたダウンヘアに合わせると馴染んで見えたりもしますが、基本的にコンパクトなものは万人向けとは言えないかもしれないですね。その他にビギナーや大人が失敗しないためには、セリーヌのようにシルエットのきれいなものを選ぶといいかと。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

編集N 他に気になっているバケットハットでおすすめのブランドはありますか?

管沼 ミュウミュウMIU MIU)の新作でパイル地のものがあって、すごく可愛かったですよ。

編集N 素材にニュアンスがあると、よりこなれて見えそうですね。

管沼 バケットハット特有のカジュアル感が気になるという人は、単色のシンプルなデザインで素材にひねりがあるものを選ぶといいと思います。慣れてきたら色や柄、ロゴで遊んでみるとまた変化が楽しめます。 

実用性重視なら、ワイドなブリムハットを。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

編集N バケットハットの他におすすめの帽子はありますか?

管沼 実用性を重視するのであれば、つばの大きいブリムハットではないかと。自分らしいスタイルを確立している人は別として、マスキュリンなムードの中折れハットはともすれば時代遅れに見えてしまうので要注意です。

編集N 次に買うならこれですね。つばが大きいと、より日除け効果が期待できそう。

管沼 特に外に出ている時間が多い日は便利ですよ。私もロケ撮影の日は必ずこのタイプを持っていきます。今年買ったオーラリーAURALEE)のハットはとにかく優秀で、既に大活躍しています。

編集N かさばりませんか?

管沼 オーラリーは畳める仕様になっているんですよ。そしてあご紐も付いているので、かぶっていないときは首にかけておくこともできて、至れり尽くせり。紐付き&畳めるというのはすごくポイントが高いです。

ジェイソン・ウー(JASON WU)の2021年春夏コレクションより。Photo: Courtesy of JASON WU

編集N 他に気をつけるポイントはありますか?

管沼 一歩間違えると単なるワークスタイルになりかねないので、素材やカラー、フォルムなど、どこかに品があるものを選ぶことでしょうか。

編集N ありがとうございます! ちなみに管沼さんはロングヘアですが、こういう帽子をかぶるときはどんなヘアスタイルなのですか? 私は髪を切るまでは、そこも悩みのポイントでした。 

管沼 まとめることが多いかも。つばが広い帽子は、ヘアをコンパクトにまとめた方がバランスよく見えると思います。全体が重たくなるのが気になるという人は、素材やカラーでライトな印象に見えるものを選ぶのもコツかと。

ストローハットは愛着の持てるデザインを吟味。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

編集N 夏といえばストローハットの出番ですが、管沼さんはお好きですか?

管沼 大好きなので、気になるものを見つけるとチェックしちゃいます。

編集N 以前、サステナブランドの回のスナップでかぶっていらっしゃったのも、すごく印象的でした。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

管沼 あのときかぶっていたモモコ チジマツ(MOMOKO CHIJIMATSU)は、デザインはもちろんサステナブルな背景があるところが好きです。手作業で作られているものだと、より愛着がわきますよね。

編集N そうですね。そしてストローハットは夏だけのアイテムかと思いきや、部屋に飾っても可愛いので、投資しても惜しくないですよね。

管沼 そうそう。

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

管沼 もしかさばるのが嫌という人は、ローナマーレイ(LORNA MURRAY)みたいに畳めるタイプもありますよ。

編集N 進化していますね。

Photo: Splash/AFLO

編集N 麦わら帽子だと、アレッサンドラ・アンブロジオみたいな思いっきり夏らしいものもいいなと思いました。

管沼 可愛いですよね。今年も去年に引き続きレジャーを楽しむような状況ではなさそうですが、気分だけでも盛り上がるようなデザインを取り入れるのはいいアイデアかと。 

Instagram content

This content can also be viewed on the site it originates from.

編集N 私みたいなビギナー向けのタイプはありますか?

管沼 今年はブラックのストローハットを買ったのですが、服に合わせやすくておすすめですよ。こちらも後ほど紹介しますね!

編集N ブラックだと締まって見えて良さそうですね。ありがとうございます! 

管沼さんのハットスタイルをご紹介。

今シーズン、ロケ撮影など長時間外にいる仕事で大活躍しているのがオーラリー(AURALEE)。実際にかぶっている人を見てすごく良さそうだったので購入したら、思った以上に使いやすくて重宝しています。

キジマタカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)とのコラボアイテムなので使いやすさはもちろん、フォルムの美しさも素晴らしいです。 

そして先ほどビギナーにもおすすめと紹介したのがイロジカケ(IROJIKAKE)のストローハット。一昨年にナチュラルカラーを購入してあまりにも使えたので、今年出た新色のブラックも追加で購入しました。

つばが大きいデザインなので、そのままかぶれば日除け対策にもなりますし、前の部分を折り返してアレンジしても可愛いです。

 最近購入したスポーティ&リッチ(SPORTY&RICH)パイル地のバケットハットは夏気分を満喫したいときに取り入れたいと思います。

カジュアルになりすぎないようにシルクのシャツと組み合わせたりすると、大人っぽく取り入れられるのではないかと思います。 

Profile
管沼詩乃
スタイリスト。『VOGUE JAPAN』をはじめさまざまなモード誌や広告、著名人やアーティストのスタイリングなどで幅広く活躍。カルチャーを感じさせるキャッチーなスタイリングに定評がある。

Text: Asa Takeuchi Editor: Airi Nakano