濃厚な出汁を味わう“酔えるスープ”。
本シリーズ6人目のゲストは、地元高知としらすへの愛が高じて、高知県の観光特使を務める傍ら、六本木の人気店「土佐しらす食堂 二万匹」をオープンした岩本梨沙さん。オーストラリアで2年放浪、現地で料理人として武者修行に励み、帰国後は銀座のビストロ「銀座ストック」(閉店)で10年ソムリエを務めたのち、料理人へ転身。毎日お店で精米するお米、極上のしらす、エシレバターだけで作るお店の看板メニュー「禁断のしらすバター丼」は東京のフーディたちを魅了する逸品としても知られる。
「これだけ美味しい出汁が出るしらすなら、と、ひれ酒の発想で考案したのがしらす酒です。お店ではバーナーでしらすを炙っていますが、ご自宅ならフライパンで乾煎りしてもらえばOK。お酒は土佐鶴を使っています。熱燗で愉しむお酒は、精米度が高い綺麗なお酒より、純米酒や清酒のような少し荒っぽいものの方がおすすめ。燗にしたときに表情が変わリ、ふくよかになって素材を生かしてくれます」
用意するもの
釜揚げしらす 適量
日本酒(おすすめは土佐鶴) 適量
徳利に少し大きめのおちょこ
今日のおとも:カツオのヅケ
「おちょこの中のしらすをつまみつつ飲めば、つまみいらずのお酒でもあるのですが、カツオのヅケもとっても合うのでぜひ。小さめに切った鰹のたたきを、キビ糖・濃口醤油・ごま油を合わせたタレに絡めて1時間ほど冷蔵庫へ。 カツオがねっとりとタレを含んだら大葉、ネギ、ごま(全て適量)とともに盛り付けて完成です」
Photos: Tameki Oshiro Text: Yaka Matsumoto