藤原ヒロシ / Hiroshi Fujiwara
デザイナー、音楽プロデューサー、ミュージシャンなど、さまざまな肩書きを持つマルチクリエイター。裏原宿系ファッションのカリスマとしても知られる。ストリートカルチャーからモード、腕時計、車、ガジェットまで多岐にわたる分野に精通し、多くのブランドやデザイナーに影響を与える世界のアイコン的存在である。 1964年、三重県生まれ。セツ・モードセミナー入学と同時に上京したものの、同学校を3週間で中退。夜な夜なツバキハウス、玉椿、クライマックスといった伝説的なディスコに出没していた彼は、1982年、ツバキハウスで催された「ロンドン・ナイト」のファッション・コンテストで優勝。その副賞としてロンドン行きのチケットを獲得し、本場のクラブ・シーンを目の当たりにすることになる。またロンドンで知り合ったセックス・ピストルズのプロデューサーであり、ヴィヴィアン・ウエストウッドのパートナーであったマルコム・マクラーレンの勧めにより、その後に渡ったニューヨークでは、ヒップホップカルチャーも体験。帰国後、クラブ文化の先駆けとして、日本人で初めてスクラッチの技を披露するなど、本場で得た最先端のスキルとセンスを生かしたDJプレイを繰り広げて注目される。 ファッションにおいては、90年代にNIGOやアンダーカバーの高橋盾らとともに裏原宿系ブームのカリスマとしてストリート雑誌で頻繁にフィーチャーされ、現在は世界中のファッション関係者から「キング・オブ・ストリート」と称されている。 さらにデザイン集団「Fragment Design」の主宰としてルイ・ヴィトン、ナイキ、リーバイス、ステューシー、バートン、ヘッドポーターなどさまざまなファッションブランドとのコラボレーション商品でヒットを飛ばし、発売日には常に長蛇の列ができる。2018年8月には、ソニービル跡地の銀座ソニーパークの地下にて、コンビニエンスストアをコンセプトにしたショップ「ザ・コンビニ」を出店し、話題に。2019年4月、ブルガリとタッグを組み、「BVLGARI X FRGMT」の名を冠したカプセルコレクションでは、藤原の感性でより魅惑的にアップデートされた「セルペンティ」と、エッジを効かせた「BBフラグメント」という2つのラインが発表された。