ニューエラ / NEW ERA®
1920年、アメリカ・ニューヨーク州バッファローにてエルハルド・クックが創業したアパレル・ヘッドウェアブランド。メジャーリーグ・ベースボール(MLB)唯一の公式キャップサプライヤーでもある。 1920年、エルハルド・クックが姉ローズから500ドル、ジョン・ミラー・キャップ社で一緒に働いていたジョー・アメリエンから500ドルを借り、「Eクック・キャップ会社」という帽子会社を設立したのがブランドの始まり。 1922年、「ニューエラ・キャップ」と社名を変更。既製服という概念が浸透してきた時代に、ニューエラ・キャップの作る紳士用カジュアル帽子は好調な売れ行きを示した。 ベースボールが人気を博していた1930年代、エルハルドの息子ハロルドの提案によりスポーツキャップの製造に着手することになる。 1934年、クリーブランド・インディアンスのホーム用とアウェイ用に、初のプロ用ベースボールキャップを発売。独占的なライセンス契約がなく、各メーカーがチームからの受注を競っていた時代、ニューエラ・キャップは品質を第一に考え、丁寧な帽子作りに徹した。 40年代後半には、サイズ調整可能なキャップが登場し人気を博す。 1950年、ブルックリン・ドジャース、シンシナティ・レッズ、クリーブランド・インディアンス、デトロイト・タイガースというメジャースポーツへ製品供給する唯一の帽子メーカーとなる。 1954年には、ハロルドによって改良を重ねられ、ブルックリン・スタイルとも呼ばれたフィッテド・キャップ「59FIFTY」が誕生。 1969年、アポロ11号プロジェクトにおいて、帰還クルーの回収チームだったUSSホーネットの乗組員用キャップを提供。 1978年、消費者への直接販売を始める。12.99ドルを送れば、プロ野球選手と同じフィッテド・キャップが手に入る、と大変な反響を呼んだ。ファンビジネス巨大化の発端となる。 以後、大学、地方スポーツ、ゴルフ、テニス、軍関係などへ販売を拡大。 選手用のキャップの名称を「ダイヤモンドコレクション」から「オーセンティック・コレクション」と変え、オーセンティック・コレクションの名は公式サプライヤーのみが使用を許された。 1993年、全球団のオンフィールドキャップを製造する独占権を取得。 90年代は、スパイク・リーが「赤いヤンキースのキャップ」を個人的にリクエストし、ニストリートファッションシーンと深く関わるきっかけになる。 2000年には合衆国大統領のみが被ることを許される59FIFTYが登場。 ヨウジヤマモトやトイ・ストーリーなどとのコラボキャップも人気を集める。 ニューエラのフォルムと丁寧な作りは当時から変わることなく脈々と受け継がれている。